ロンドンの空を10羽の鳩がパトロール
今、ロンドンに行けば、鉛色の空を黒いバックパックを背負った10羽の鳩が飛び回っているのが発見できるかも知れません。彼らが背負っているのは小型の大気汚染測定装置。汚染の原因である空気中の二酸化窒素、オゾン、ガスなど有害物質の量を測定し、Twitterで情報発信しています。また、気になるエリア名を@PigeonAirにおくると、そのエリアの大気の状況をリプライしてくれます。
And we're off! The first #PigeonAir patrol flies from Brick Lane, monitoring air pollution as we go! pic.twitter.com/W8KnyrxnCe
— Pigeon Air Patrol (@PigeonAir) 2016年3月14日
大気汚染といえば北京・上海を想起しますが、実はロンドンは時にそれらを超えるレベルになるらしく、大気汚染で年間29,000人が命を落としているそうですが(多いか少ないかわかりません)、市民はまるで無自覚なんだそうです。そこで市民への啓発を目的に、ロンドンの大気汚染の酷さを誰よりも知っているであろう鳩が、3月15日から3日間限定でロンドンの空をパトロールするに至ったみたいです。
大気汚染は10%寿命を縮めるそうです。PM2.5がやってこないことを願うばかりです。
Pigeon Air Patrolと名づけられたこの企画のWebサイトでは、ライブマップを見ることができます。また、Plume Air appをダウンロードすれば、更なる大気汚染情報にアクセスできるそうです。
仕掛けたのはDigitasLBiです。おもしろいなぁ、と思いつつも着地点が今ひとつ不明な感じがしましたが、どうやら、鳩が装着しているウェアラブル端末を100人に装着して、ロンドンで大規模に大気汚染データ収集したいという狙いがあるみたいです。現在、クラウドファンディング実施中です。
かつて伝書鳩などという鳩の習性に人の躾けを組み合わせた情報伝達法がありましたが、そこに、テクノロジーを組み合わせるのが今風な感じがして、イカしてると思った次第です。
(via Fast Company)