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ミームにのっかってワードをつくってURL化してキャンペーンを盛り上げる~NastyWomanGetShitDone.com

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3回に渡る大統領選ディベートが終了し、後は11月8日の投票日を待つばかりとなった。毎回、ディベートの度に勝者は誰だ? と話題になる。第2回は観客の赤いセーターを着た男、Ken Boneに注目が集まった。そして、第3回は名捌きを見せたアンカーと「Nasty Woman」(いやな女)というトランプが放ったワードが勝者との評判だ。

クリントンが対富裕層増税について説明していた時、「でも、ドナルドは支払い逃れするかもしれませんけど」と付け加えると、トランプはぼそっと「Such a Nasty Woman」(何ていやな女だ)と挟んだ。

トランプの前代未聞の振る舞い「Nasty Woman」は、その瞬間からミームとなってネット空間を駆け巡り、Nasty Woman TシャツがEtsyで売られたり、#ImANastyWomanや#NastyWomanUniteがTwitterトレンド入りしたり、Spotifyで「Nasty」(ジャネット・ジャクソン)の再生回数が250%アップしたり、「Nasty Woman祭り」が起こった。

その中で一番いいなぁ、と思ったのは、クリントン・サポーターであるJeff Meltzさんが「NastyWomenGetShitDone.com」というドメインを購入して、クリントンのキャンペーンHPへリダイレクトさせたこと。

 

なぜ、「Nasty Women Gets Shit Done」なのか?

 

「Get Shit Done」は「ぱっぱとやる」「すばやくやってのける」という意味なんだけど、2008年大統領選の民主党予備選でオバマと闘っていたクリントンに対して、NBCのコメディ番組「Saturday Night Live」の出演者が、「ヒラリーをbitchという奴にイライラする。そうだよ、彼女はbitchだよ。bitchはぱっぱと仕事するんだよ(bitches get stuff done.)」と叫び、話題になったことが由来。(03:08)

アメリカでは、女が女らしく振る舞わなかったり、男まさりな感じがしたら、その女を「bitch」「nasty」「shrill」と表現する。ということで、「bitches」の部分を「nasty women」に置き換えて「Nasty Women Gets Shit Done」となったわけだ。

 

8年も前のことをよく覚えていたなぁ。

 

現在、ラストスパートのためにHPで資金集めに勤しむヒラリーだけど、これはかなり大きな援軍になったのではないか。そして、このやり方。ミームにのっかってワードをつくってURL化するというお手軽ながらクレバーでリアルタイムなやり方に感心する次第です。

 

(via Vox)