インタラクティブ感満載のインターネットミュージックフェスティバル

音楽フェスのライブ感は何者にも代え難い体験であるが、アーティストとのインタラクティブ感という面では、こちらのケースには敵わないかも知れない。こちらのケースとは、スウェーデン最大のメディア“Aftonbladet”がRockbjornen Music Awards(ライブミュージックに関する賞)のプロモーションとしてこの夏実施した“You Live”なるインターネットミュージックフェスティバルだ。
これはライブ空間がネットであるということを除いては実際のコンサートと同じような仕組みが導入されている。“Aftonbladet”が発行するチケットを手に入れなければならないし、VIP席など座席も階層化されており、座席指定もある。つまり、座席によって観る角度が違うわけだ。加えて、Twitterを通じたメッセージ投稿や、曲の合間にFacebookを通じてアーティストと会話したり、アーティストがファンのリクエストに応えたり、アーティストの写真を撮影して、Facebookに貼り付けたり、他のファンと仲良くなることだってできるなど、インタラクティブな機能は満載だ。アーティストはスマートフォンを手に持ちながらのライブとなる。
公演は全部で7回行われ、Robyn, The Ark, Mando Diaoなど、スウェーデンの人気アーティストが出演。44,000人のファンが参加し、アーティストとファンの間で240万回のインタラクションが行われ、スウェーデン最大の音楽フェスティバルとしてのポジションを獲得したようだ。
違法ダウンロードとか、CDが売れないとか、音楽業界からはネガティブな情報が流布しているけど、アーティストにとってのプロモーションの可能性は凄い勢いで拡がっていると感じる。