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SXSW インタラクティブ・イノベーション・アウォード(1/2)

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SXSW Interactiveが終了してから早2週間。すっかり"Interactive Innovation Awards 2016"のこと忘れていました。遅ればせながら簡単に結果発表いたします。昨年は14あったカテゴリーが今年は13へとシェイプし、急上昇中の"VR & AR"が加わるなど、若干カテゴリーも変わっています。単に数を増やしてエントリー料を稼ぐようなことをせず、価値ある分野にフォーカスするのはいい感じです。

※Interactive Innovation Awards 2015 (1) (2) (3)

1) HELTH, MED & BIOTECH: DESKGEN by Desktop Genetics

予防・医療・ケアにおける質及び費用対効果向上に役立つビジネスやプロジェクトに贈られるこの賞を受賞したのは"DESKGEN"。ノーベル賞有力候補である、ゲノム編集技術"CRISPR/Cas9"を使いやすくする、ゲノム編集のプラットフォームです。データキュレーションツールや特許出願中のDNAリサーチエンジンなど、便利な機能を搭載し、ゲノム編集のワークフローにおける、あらゆるステップの効率化に対応しています。(ムズいです)

2) INNOVATION IN CONNECTING PEOPLE: Don's Voice by Not Impossible

人と人がつながるプロジェクトに贈られるこの賞を受賞したのは"Don's Voice"。 Don Moirは25年前、妻Lorraneと結婚し、3人の子供に恵まれ、幸せな人生を歩んでいたが、結婚から6年後、ALSと診断された。以来、Donは日に日に運動神経細胞が弱くなり、人工呼吸器を装着した1999年5月21日を最後に一言も話せなくなった。そのDonが視線の動きを通じて外部とコミュニケーションすることを可能にする装置がHPによって開発された。そして、最初に語った言葉が「妻への感謝、愛」。このシーンはとても感動的です。

3) INNOVATIVE 3-DIY: Wevolver by Wevolver

3Dプリンティング技術をより身近にするプロジェクトに贈られるこの賞を受賞したのは"Wevolver"。ハードウェアの設計(3D CADデータ等)、エレクトロニクスの設計(基板上の部品配置、回路図)、ソフトウェアなどの情報を共有するオープンハードウェアのプラットフォームで、当然、3Dプリンタを駆使するプロジェクトが数多い。中でも3Dプリンティング・バイオリンっていうのが、とっても興味深いと思った次第です。

4) MUSIC & AUDIO INNOVATION: Here Active Listening System by Doppler Labs

音楽をより楽しむためのデバイスやサービスに贈られるこの賞を受賞したのは"Here Active Listening System"。これは、ユーザーの周囲で聞こえる音をリアルタイムで調整できるイヤホンで、音楽を聴くためのものではなく、ユーザーに聞こえるすべての音を「整理」することを目的としている。例えば飛行機内でジェットエンジンの騒音を消したり、ライブ演奏中の音楽のベース部分を強調したり、音楽そのものにエコーやリヴァーブをかけてライブ感を出すといったことができる。

5) NEW ECONOMY: ShareTheMeal by UN World Food Programme

シェアリングエコノミーや仮想通貨など経済の仕組みを変えるプロジェクトに贈られるこの賞を受賞したのは"Share the Meal"。スマートフォンから簡単にシリア難民の子どもたちに給食費用を支援できるアプリで、1日の給食支援(60円)~1年間の給食支援(21,900円)まで、6つの支援プランが用意されている。

6) PRIVACY & SECURITY: Peeple by Building 10 Technology, Inc.

プライバシーを守るための新しい仕組みに贈られるこの賞を受賞したのは"Peeple"。ドアをノックされ、のぞき穴から相手を確認してドアを開ける確認作業をスマートフォンでできるようにしたのがこのデバイスで、ドアについているのぞき穴よりも広角で、しかものぞき穴部分にかぶせるように設置するだけと取り付けも簡単。カメラやセンサーを内蔵していて、ドアをノックするとカメラが起動する仕組み。Wi-FiにつながったPeepleは、訪問者の映像をサーバー経由でユーザーの端末に送るだけなので、ユーザーはどこにいても誰が玄関前にいるかをチェックできる。
(via SXSW.com)