David FincherでGAPの世界観ががらっと変わった
ここ数年、GAPは元気で陽気なイメージ、ポップな色合いをプッシュしていた。しかし、この秋、David Fincherを起用して制作されたフィルムでは180度イメージを反転させ、得体の知れない物語を語っている。モノクロ映画風の渋い世界でGAP得意のセレブリティの起用も無い。
"Dress Normal"と名づけられたこのキャンペーンのために4本のフィルムが公開された。"Normal"ってファッションブランドにとっては使いづらい言葉の1つだと思うけど、このNormalとはあなたにとってのNormalであり、それは他の人とはDifferentであり、ファッション界におけるNormalを再定義する...みたいな感じらしい。Stylish, Sophisticated, Exceptional...とか、よくある自画自賛ワードを使わない所が主張なのだろう。
The uniform of rebellion and conformity.
後部座席で女が行儀悪くパンツを脱ぐだけのシーン。「反逆と服従のユニフォーム」という言葉が意味深だ。これまで服従し続けてきた不快な服への反逆...Normalに着よう...みたいな。
Let your actions speak louder than your clothes.
服よりもアクションがあなたを物語る。アクションをサポートするために...Normalに着よう...みたいな。この例え話としてゴルフ打ちっ放し場で踊るというのはシュールだなぁ。
Dress like no one's watching.
キスに没頭する男と他人の目が気になる女。Normalに着れば、リラックスできて、人の目などどうでも良くなるのか?
Simple clothes for you to complicate.
階段の上に居るいい女に服を届けるお遣い男。推測するに駆け上がった瞬間、男にとってかなりいいことが起こったハズ。シンプルに着ると複雑なことが起こる...まぁ、男の夢ですね。
こんな風に渋い映画風の世界観を打ち出し、Normalを再定義するGAPですが、お店はどうなのでしょうか? それに見合う世界が広がっているのでしょうか?