Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

Googleのサービスをプロモーションせよ。



自社の商品や技術を使ってユーザーがオリジナルの楽しみ方を開発し、みんなに見せびらかす。これは、企業にとってこの上ないサクセスストーリーであるが、Googleが現在実施中の“Google Demo Slam”は、そんなことを狙ったキャンペーンである。
Google GogglesやVoice Searchなど、数あるGoogleのサービスを使ったオリジナルビデオをユーザーが投稿。毎週トップ2の作品がバトルフィールドにアップされ、パブリックボートで勝敗を競うというもの。勝者の作品は「殿堂入り」となる。
現在第一週目で、顔部分をくり抜いた紙製の「マウント・ラッシュモア」(歴代大統領の岩の彫刻)をつくり、自分たちの顔をはめ込んでGoogle Gogglesすると見事「マウント・ラッシュモア」と認識するビデオがアメリカっぽい馬鹿馬鹿しさで面白いアイデアだった。
ユーザーに自社製品のプロモーションを要請する投稿企画って、ファンの多さとそのエンゲージメントの質が問われるので、うかつにやってしまうと火傷してしまいそうだけど、Googleは難なくやってしまいそうですね。

レブロンの名誉回復にNikeが立ち上がる


NBAの新シーズンが開幕し、Nikeが新しいキャンペーン“Rise”を立ち上げ、最初にリリースしたTVCMがこれ。今年の夏、長年在籍したクリーブランドからマイアミに移籍したスーパースター「レブロン・ジェームス」が主役である。ジョーダンやジョンソン、バード等、NBAの過去のレジェンドたちは、1つのチームで現役を終えることが多く、それ故にこの移籍は衝撃的で、クリーブランドではチャンピオンになれないと悟ったレブロンがチームへの情を捨て、チャンピオンリングだけ欲しさに銀河系チームと呼ばれるマイアミに移籍したと見なされている。そして、そもそもわがままなイメージが強かったレブロンのイメージが酷く傷ついたと心配するNikeは、名誉回復を図るべくこのTVCMをリリースしたわけだ。ちょうど半年前のタイガー・ウッズのように。
TVCMの中で、レブロンがさかんにつぶやいているのは“What should I do ?”(どうすりゃいいんだ?)。そして、色々な雑音がある中、最後は“Just do it”(やるだけだ)に落ち着くというストーリーだ。
このTVCMがオンエアされたボストンとの開幕戦でマイアミは負けた。人のイメージは「尊敬」という要素が絡むだけに、例え勝ちまくってもTVCMで回復できる程甘くはないと思う。