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フリーランスって、そんなにかわいそうな職業なのか?

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"THE WORLD'S LONGEST INVOICE"(世界最長の請求書)というプロジェクトが立ち上がっています。仕掛けたのはフリーランサーズ・ユニオンという団体。「フリーランスは、その危うい立場により、クライアントから足下を見られ、十分な費用を受け取っていない。だから、世界中のフリーランサーが支払いを拒否されている費用を合算して、世界最長の請求書をつくって抗議するんだ」というのが彼らの主張で、今のところ、その合計金額は370万ドルに達しています。

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そういえば、私のオフィスにも消費者庁から「消費税分支払い拒否とかされてませんか?」的アンケートが年一回届くので、こういうのって世界的な社会問題になってるんだ...といまさら認識した次第です。ただ、自分は20年ほどフリーランスやっているんですけど、搾取されているように感じたことは一度もないです。勿論、時々値切られたりすることもありましたが、それは長いつきあいの中で十分に吸収できる範囲だと思っています。そう思える程度というのは、かなりラッキーな人間なのかもしれません。

基本的には、十分な支払いを受け取れないということは、自分自身に不備があって、相手を十分満足させることができていないか、自分が提供する価値にクライアントの価値観が見合っていないと考えます。自分は「企画」みたいな曖昧な領域を仕事にしているので、人によっては、無形の何かにあまり価値を感じないという人がいて、その場合は仕方ないということで、諦めることにしています。

こういった運動を否定するわけではありませんが、「フリーランス=弱者、かわいそうな職業」という扱いについては、好きではないです。社会にはこれに限らず不条理・不公平なことは多いので、それを1つ1つ気にしていてはキリがない思います。自分の知人で、いろんな不条理にあって、失敗を繰り返しても、相手を恨まず、笑って立ち上がって次へと前へ進んで成果をあげる人がいるんですけど、そういうメンタリティにあこがれます。