食糧危機の救世主 CropX
大規模な農地を効率的に耕す機械の導入や害虫に強く、単位当たりの収穫を高める品種改良など、農業の革命って、これまで色々とあったけど、いずれも水は十分にある、というのが前提だった。よって、ある地域ではこの水を巡って地域間紛争が起こるなんてこともあった。今、大問題になっているカリフォルニアの干ばつが解決できないのも、これまでの発明の限界を示しているように思うけど、ある発明が限界に達すると、それを超える発明というのはやはり起こるもので、このCropXなるアグリベンチャーによるシステムを使えば灌水を効率化でき、収穫を最大化できると言う。
CropXの創業者であるIsaac Bentwichによると、例えば1平方マイルぐらいの土地面積でもエリアによって土壌環境が異なり、多くの水が必要なエリアもあればそうでないエリアもある。現在の農業の問題は、エリアごとの必要量を無視して均等に灌水することなのだそうだ。
CropXは3種類のセンサーが内蔵されたデバイスで、農地内各所にそのデバイスを埋めると、各エリアの土壌データがモバイルAppに集約され、各エリアの収穫を最大化する灌水量を教えてくれる。
現在、CropXはミズーリ州・コロラド州・カンザス州の計5,000エーカーの農地で採用されているが、このたび900万ドルの資金調達に成功し、全米規模に対象エリアを拡大する予定。世界的な食糧危機が叫ばれていますが、その解決に役立つ画期的なアイデアになりそうな予感です。
(via TechCrunch)