マーケティングと生活者の戦い~顔認識技術を打ち破る眼鏡
スマートフォンが普及する中、我々平民ですら常に無差別写真の危険に晒されるようになった。Google Street Viewのようなビッグデータプロジェクトによって、知らぬ間にパブリックドメインに自分自身が登場するという悲劇もある。そして、Facebook"Deep Face"のような顔認識技術は、単に顔を認識するだけで無く、クロスリファレンスでオンライン上の関連データまて発見してしまう。
コンピュータセキュリティのトップ企業であるAVGは、戦闘機がステルス技術を使って敵を撹乱するように、私たち個人用のステルス技術を開発している。それがこの"Invisibility Glass"であり、バルセロナで開催されたPepcomで発表された。
この眼鏡の特徴の1つ目は"赤外線ライト"。鼻と目が交差する部分に赤外線ライトを仕込み、カメラセンサーを検知し、作動する。写真のように赤外線を発すると、顔認識が不可能となる。
2つ目の特徴は"Retro-reflective Materials"。フラッシュ撮影に対応して光を放つ眼鏡フレームを採用しており、光を放つことで、タグ付けが不可能になる。
まだ開発中とはいえ、こんな眼鏡をかけて道化師のように扱われるのは嫌だと言う人も多いだろうが、70,000機の監視カメラの映像がオンライン上に垂れ流されていることや、Insecam.comがあなたのPCについているWebCamを含め世界中の無防備なカメラ73,000台を表示できると豪語していることを知ったら、かけざるを得ないかも知れない。無差別撮影、顔認識技術や行動ターゲティング広告など、マーケティングと生活者との戦いは今後の大きなテーマになりそうです。
via AVG