NYTがネイティブ広告のフィルムディレクター募集
昨年あたりからメディア界隈で話題になっている「ネイティブ広告」。参考までにWikipedia(英語版)によると「ネイティブ広告」は以下のように定義づけられている。
- ネイティブ広告とは、ユーザー体験の文脈に沿ったコンテンツを提供することにより、(ユーザーの)注意を得ようとする、オンライン広告の一手法である。
- ネイティブ広告は、その広告が置かれた場所 ―媒体・プラットフォームなど― で、ユーザーが体験する形式・機能と馴染むようなフォーマットをとる。広告主の意図としては、広告を邪魔な存在でないようにすることで、見込客が広告をクリックする率をあげることにある。
- 人々が触れているメディアと、広告そのものが、一体感があるように現れることから、「ネイティブ」という言葉が参照され、使われるようになった。
ネイティブ広告は米国で急成長を遂げ、日本にも輸入された広告形態だけど、New York Timesが"SELECTS"というネイティブ広告プログラムを新たに立ち上げるようだ。そこで、NYT広告部門内にあるクリエーティブセクション"T Brand Studio"がネイティブ広告制作におけるフィルムディレクターを募集しており、プロダクションやエージェンシーに所属していないディレクターに登録を呼びかけている。"T Brand Studio"は、New York Timesは強力なグローバルプラットフォームを使って名前を売り込むチャンスだとプッシュしている。
ビデオでは具体的に、Volvo, Netflix, Emirates, HPなどのトップブランドの名前があがっている。初回スポンサーとして確定しているのだろう。これもかなりのインセンティブになりそうだ。
日本でも新聞社で広告制作サービスは提供されているかも知れないけど、ここまで本格的にクオリティの高い広告をつくろうという意識は無いのではないか。New York TimesはWebサイトのインターフェースの改善や有料化にもいち早く取り組んだし、調査記事の映像やインフォグラフィックスもクオリティが高く、新聞社という意識はとっくの昔に捨てた「ニュースプロバイダー&デザイナー」という感じがする。