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カンヌライオンズ2014〜Titanium & Integrated部門


Titanium & Integratedはその名の通りTitanium部門とIntegrated部門で構成されており、Titaniumは「最もプレステージ性の高い賞として、刺激的且つ全く新しい次元を切り開く斬新なアイデア」、Integratedは「統合キャンペーンの最先端」を各々評価する。
Titanium部門
Titaniumは、"Sorry I Spent It on Myself"(Harvey Nichols)が受賞。Promo & Activation部門Press部門Film部門に次いで4冠達成。昨年の"Dumb Ways To Die"のような活躍ぶりだ。
審査員は"このアイデアに恋をしてしまった。例外なく誰もがこのキャンペーンを人に伝えたくなるだろう。ブランドの核心的価値を伝えるだけでなく、広告の可能性を拡大することにも一役買っている"と讃えている。

Integrated部門
そして、カンヌライオンズ2014のトリをとったのが"Sound of Honda-Ayrton Senna 1989"。各部門で上位に進出しながら、グランプリには今一歩届かなかったが、遂に受賞。日本では"UNIQLOCK"以来のグランプリです。すばらしい!
1989年にセナが鈴鹿で記録したファステストラップの走行データを元に、現代の鈴鹿に光と音で当時のセナの走りを再現するというこの企画、審査員は"データという極めてドライな性質の世界をとても感情的な世界へと変換した。今後もきっと語り継がれるだろうし、20年以上前のシーンを再現するというのは技術的にも並大抵のことではない。私たちはデータ・感情・テクノロジーが融合した極めて稀な作品に出会ったんだ!"と讃えている。

その他、評価が高かったのは"Epic Split"(Volvo Truck)や "The Autocomplete Truth"。
"The Autocomplete Truth"は、Google検索エンジンが物語るジェンダーギャップの現状についてを告発し、女性を支援するキャンペーン。


また"Project Daniel"(The Ebeling Group and Not Impossible Lab)"Unload Your 401K"(Anti-gun Violence Organization)の評価も高かった。
"Project Daniel"は、スーダン内戦により、腕を失った人たちに3Dプリンティングの義手を提供するプロジェクト。3Dプリンタの操作法を現地の人々にレクチャーし、今後現地で新たな義手を造り出せるようにした。最終日のセミナーでこのプロジェクトを実施したMickの話を聴きましたが、彼の熱意に感動しました。こういうソーシャルグッドは大歓迎です。

"Unload Your 401K"は、あなたの401K年金に銃関連会社への投資が含まれているか、いないかを確認(Websiteでプロバイダを入力すると確認できる)し、含まれている場合、その対処法についてアドバイスを提供することで、銃関連企業を追い込むキャンペーンだ。