口伝再考

べらべらしゃべるタクシードライバーをうざく思うこともあるけど、意外に話が弾むこともある。そういう意味ではタクシーは「口コミ」の場としてポテンシャルが高いかもしれない。そんなことを実証しようという試みがブエノスアイレスで行われた。TEDなるビル・クリントンやアル・ゴアなど価値ある人物が出演するカンファレンスを主催する非営利団体による仕掛けだ。口コミといっても、「これブログで書いて下さい」とセレブに頼む類ではなく、TEDのプログラムに事前に参加してもらって、「感じたままに話してください」というアプローチ。当たり前のことだけど、「共感」しない情報は伝わらない、拡がらないということですね。
最近では「口コミ」と言えばソーシャルメディアが主流で「口伝」はあまり重視されないけど、ソーシャルメディアの外側にもかなりの人がいるわけで、そういう人たちへのアプローチとして「口伝」を組み合わせることを考えてみてもいいかもしれません。