月面からのメッセージ
Carlsbergが“That Calls for a Carlsberg.”(今こそ、Carlsbergが必要だ)なる新キャンペーンを立ち上げ、矢継ぎ早に施策を投入している。まずは、この2つのTVCM。人類初のエベレスト登頂時に山頂にTVアンテナを設置し、山頂から離れた山小屋まで急いで戻ってスポーツ中継を観ながらCarlsbergを飲んだ...とか、人類初の月面着陸時に青い地球を拝みながらCarlsbergを飲んだ...とか、大味なジョークをかましている。
更には、この「月面着陸」CMをフックに、ユーザーが月面に到達していると仮定し、友人にメッセージビデオを送るという“Message From The Moon”なる企画をFacebookページで展開。Facebook Connectし、月面からのメッセージを打ち込み、ユーザーの顔写真をアップロードすると、ユーザーが宇宙飛行士になり、月面からメッセージを語る(テキストの音声変換)というビデオが完成。メッセージを送りたい友人をフレンドリストから選択し、各々のウォールに貼り付けるという仕掛けだ。ちなみに私の月面着陸ビデオはこちら。
また、「月面着陸」CMはYoutubeのブランドチャンネルの無重力演出にも応用されている。
更には、ドーバー海峡とリバプール駅で3Dプロジェクションマッピングが行われた。この「ドーバー海峡」って、ほとんど観衆はいないのではないかと思える場所。ヴァイラルだけの目的でここまでやってしまうとは驚きです。
そして、“Rise”なるヴァイラルビデオもリリースされている。こちらは歴史博物館が舞台なんだけど、最後にCarlsbergを見せると、歴史的シーンを演じていた人形たちが甦ってCarlsbergを飲もうと集まって来るという演出。
「施策が多いね!」って話は置いといて、1年程前から見かけるようになったビデオ出演系企画がここに来て急激に増えてきたような気がします。恐らくコスト的な改善があったのでしょうか。Carlsbergの場合は、ユーザーのニュースフィードにアップするのではなく、個別の友人のウォールにメッセージを送る形になっていて、恐らくユーザーが最も突っ込んでくれそうな友人を選択し、そこを起点に会話が拡がっていくことを見込んだ形になっています。ニュースフィードに上げると、突っ込んでくれそうな友人がチェックする前に、コメントや「いいね」が入らない場合、下の方に消えていってしまう可能性があるので、こちらの方が確実かもしれません。