Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

Coca-Colaの缶を捻ってシェア


「分け合って食べて欲しい、飲んで欲しい」...時々目にするキャンペーン・コンセプトだけど、この企画ほど自然で言葉不要な「分け合う」仕組みは無いかも知れない。

350mlのCoca-Colaをくるっと捻ると缶が真っ二つに。そして2つのミニ缶を友人とシェア。OgilvyのSingapore+Franceで考案したこの“Share Coke”はシンガポールで実施された。
「無理矢理シェア」感が全く無く、何も語らずとも商品が全てを語ってくれることが素晴らしい。

スマートフォンを「ただ置くだけ」のオーディオシステム


iPodiPhoneをSTEREOに繋ぐドッキングステーションは今や普通だけど、最新形はSTEREOの形をしていない、単なる「台」のようなデバイスにiPhoneを乗せるだけという繋ぎ方。
このデバイスにはPlay・Pause・Radioの3つのポジションがあり、Play・Radioのポジションに端末を置くと、音楽appsやRadio appsがBluetoothで繋がり、再生され、「台」内蔵スピーカーから出力され、Pauseのポジションに移動すると再生が中止される。

従来の物理的な繋ぐ形では無く、音声認識やゼスチャー認識といった流行のインターフェースでも無く「ただ置くだけ」というのが気持ち良くて新しいです。

業界新境地−広告代理店は「病」を治せるのか?


“広告代理店は「病」を治せるのか?”と言うと、患者=企業、病=旧態依然とした体質の企業...的な広告代理店をコンサルに見立てた話になりそうだけど、ここで言う病は世界で3560万人が罹患しているアルツハイマーや痴呆症といった実際の病を指している。
JWT Singaporeはフレグランス企業のGivaudanと組んで“Smell a Memory”なる閉ざされた記憶を「香り」によって刺激し、思い出させる商品を開発した。
“Smell a Memory”キットは個々の患者の年齢・民族・家族及び個人の歴史によってカスタマイズされる。開発にはリハビリのエキスパートやセラピストなどが加わり、母の料理、草の香り、学生時代などのユニークな香の調合に一役買っている。また、老人ホームや病院なども開発陣に加わっているようだ。


既にシンガポールでは成功しており、現在は他地域での提供を検討しているようだ。
広告代理店の事業領域がボーダレスで拡張していることを物語るケースです。商品開発は有望領域であると考えられていましたが、それが医療分野というが少々驚きです。
JWT SingaporeのPress Release

待ちきれない美味しさ! 〜包装紙ごと食べるハンバーガー


大好物や極度の空腹時など、目の前の食べ物に飛びつきたくなる時はある。そんな誰もが経験する感覚を活かしたプロモーションが登場した。ブラジルのハンバーガーチェーン“Bob's Burgers”が仕掛けた期間限定商品は包装紙ごと食べられるハンバーガー。
「包装紙を開ける暇すら待ちきれないと感じるぐらいのおいしさ」を強調している。


包装紙が実際のハンバーガーの味を損ねていないのか心配ですが、兎に角凄い発想です。

スマート革命は靴下にまでやって来た!


スマートフォン、スマート家電、スマートハウス...ネットワーク化されることを「スマート」で表現するのが流行だけど、遂に「ソックス(靴下)」に「スマート」を付けた「スマートソックス(正確にはSmarter Socks)」というのが現れた。発売元は1999年以来ソックスを販売し続けている“Black Socks”だ。
この「スマートソックス」、一体何がスマートなのか?
Black Socks”のソックスは名前にもあるように黒色無地(他の色もあるが基本的に無地を販売している)がメインで、日々ソックスを履き、洗濯しているとどれが正しい組み合わせかわからなくなってくるし、洗濯回数の異なるソックスを左右バラバラに履くということが生じる。当然、洗濯回数が多い程ダメージが深くなり、左右色の異なるソックスを履いてしまうことになる。

この事態を避けるために「正しい左右の組み合わせ」を教えてくれるのが「スマートソックス」だ。そして「スマートソックス」を体験したいならば、“Plus+”なるボタン付きのソックスを購入しなければならない。このボタンにはRIFDタグが仕込まれており、“Sock Sorter”なるデバイスを通じて、iPhone Appにデータを転送してくれる。
このサービスでは、左右の正しい組み合わせの他に、洗濯回数や購入日なども記録されている。また、iPhoneカメラを使ってダメージレベルを測定することもでき、色褪せていれば即座にAppからオーダーできる。
Plus+のソックス10足に“Sock Sorter”1機つけて189$也。ソックスに「スマート」を求めない私にとっては高額過ぎる。

本格的なビザの自販機が出た


日本でもハンバーガーの自販機を時々目にする。恐らく防腐剤たっぷりのハンバーガーを温めて出しているのでは無いかと思う仕上がりで、そこに満足感のかけらも無い。アメリカで「ピザの自販機が登場」と聞いた時、恐らく日本のハンバーガーのシステムの焼き直しでは無いかと思ったけど、そうではないらしい。
ビデオ見てわかるように、生地から作り、トッピングはユーザーが選択でき、実際にオーブンで焼いてくれるかなり本格的なピザだ。それでも、コイン投入から2分30秒という速さで完成する。

この「食へのこだわり」、米国らしく無いですね。

地球上で最もセクシーで無いモノをセクシーにする。


「ホース」...それは地球上で最もセクシーでは無いモノの1つだ。そんな人々の認識を変えるべく立ち上がったのが、ホースブランドのGarden Glory。赤・白・緑・黒・ピンクの5色の鮮やかなカラーのホースを用意し、貴婦人が持つバッグのような装飾品をセット。また、それぞれに“Minty mermaid”“Candy crush”“Bordeaux baby”などセクシーな商品名を付与した。
大阪ガス東京ガスがこんな類のことやってくれたら嬉しいです。