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オバマ、ロムニーに強烈なダメージを与えるCM


今、大統領選で「47%」という数字が焦点になっている。共和党候補のロムニーが5月にフロリダで開かれた資金集めのイベントで、「国民の47%が連邦所得税を払っておらず、政府に依存するのが当然だと思っている層(=たかり)」と語っていたことが、最近判明。国民の半数を見下した発言として、物議を醸している。47%は高所得者層を優遇する共和党がよく引用する数字のようだけど、実際は異なるようだ。
(以下、News Weekより引用)

国民の28.3%は給与税という形で税金を払っており、その税収は社会保障やメディケア(高齢者医療保険制度)に回されている。
高齢になり仕事を引退したため連邦所得税を払っていないのは、10.3%。彼らが受け取っている社会保障費に税金はかからない。ロムニーは知らないのかもしれないが、共和党支持者の多い層だ。こうして差し引いていくと結局、現役世代なのに所得税を払っていない人々は6.9%しかいないことになる。47%とはえらい違いだ。アメリカは、ロムニーが考えているような「たかり屋の国」ではない。

このようなスキャンダルに対してオバマ陣営が機敏に反応し、以下のTVCMをオンエアした。

実際に録音されたロムニーのスピーチ音声を使って「たかり」「被害者意識が強い」「保護される権利があると思い込んでいる」...など、47%の国民を愚弄する言葉を強調している。これは相当な破壊力です。
ちなみにこの破壊力は1988年の大統領選でパパ・ブッシュが対立候補のマイケル・デュカキス向けに放ったCM以来と言われているようです。

「ブッシュは第一級殺人に対する死刑を支持しています。デュカキスは死刑に反対しているだけでなく、第一級殺人を犯した囚人の一時帰休を認めています。その一人がウィリー・ホートンです。強盗に入ったとき彼は少年を殺しました。19回も刺したのです。終身刑を受けたにもかかわらず、ホートンは一○回も一時帰休を許されました。ホートンは一時帰休中に逃亡し、若いカップルを誘拐し、男性を刺殺し、女性を繰り返しレイプしました。囚人の一時帰休。これがデュカキスの犯罪への取り組みです」
犯罪者の写真が発する恐怖感が凄くてインパクトが強い。日本も選挙ムードが高まって来ましたが、米国とは随分異なります。