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TEDが選んだ10の価値ある広告


価値あるアイデアを世に広めることを目的とした非営利団体“TED”が今年から“Ads Worth Spreading”なる広告賞的コンペティション(対象作品は2010.1-2011.1の広告)を開始。3/3にカリフォルニア州モントレーで開催されたTED Conference(学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の大物が講演を行う)で10の入賞作品を発表した。

  • Selinah(Topsy Foundation)

エイズ患者であるSelinahの90日間の闘病生活の記録。治療がエイズの威力を弱めることができることを訴えかけ、寄付を呼びかけている。

  • Born of Fire(Chrysler)

“Imported From Detroit”と締めくくられたこのTVCMは、自動車産業=アメリカンスピリットが宿った産業であると位置づけ、その聖地であり、クライスラーの本拠地であるデトロイトを、デトロイト育ちのEminemを起用することによってフューチャーし、アメリカ人のナショナリズムに訴えかけている。

  • Changing Our Future(Savory Institute)

ジンバブエの生物学者であり、環境学者であり、ホリスティックマネジメントの発案者でもあるAllan Savoryが破壊的な危機に晒されている環境を守るべく、オーラルオンリーで強く考え方の転換を力強く訴えかけている。

  • Girl Effect(Nike Foundation)

世界の5000万人の12才の女の子が貧困状態にあり、彼女たちは家庭を助けるためにも14才までに結婚し、15才までに妊娠する。そして、生まれた子供を育てるためには身体を売るしか道が無く、結果としてエイズに感染してしまい、その後の世代にも負の連鎖が継承されていくという。この負の連鎖を止めるべく12才の貧困状態にある女の子に教育を提供しようと、Nikeが訴えかけている。素敵なアニメーションです。

  • The Infinite House(Hornbach)

DIYショップのHornbachの広告。ほんの小さなシンプルなアイデアに世界を良くするヒントが隠されている。

※他の5作は以前のエントリーを参照して下さい。

10の入選作品の内、3つが社会貢献。社会起業家の支援なんかもやっているTEDならではの選考基準だと思います。時代的にカンヌなんかにも社会貢献部門があっても良さそうです。