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Campaign, more than anything

世界の街角でARアートギャラリー




自由の女神」のトーチの先に炎をイメージしたオブジェクトがくっついているこのアート作品はリアルオブジェクトではなく、ARを使ったいわば「ヴァーチャルミュージアム」といった趣向のプロジェクトだ。これはビアブランドのBECKによる“Green Box Project”なる企画の一貫で、今後3年間で1000作品(9月までに30作品)をNYCやL.A、マイアミ、ロンドン、ミラノといったメガシティで展開するとのこと。そして、そのキックオフとなったのが、Arne Quinzeによるこの作品(Rock Stranger)という訳だ。キュレーションはNick Knight(写真家)とSam Spiegel(音楽プロデューサー)が担当し、既にArne Quinzeを含む19アーティストの参加が決定しているが、更に、世界中のアーティストに参加枠を拡大し、個々の構想を審査の上、創作資金を提供するアーティストを決定する。


ユーザーがこの作品を観る為にはスマートフォンApp(現在はiPhone/iPadのみで、今後Andoroidもリリース)が必要で、GPSにより最寄りのアートスポットを知らせてくれ、Appに実装されたAR機能を使って観ることができる。


最近「ヴァーチャルストリートライブ」とか「ヴァーチャルシネマ」とか、ARが「空間の有効利用」という形でそのポテンシャルを発揮してると感じます。
※(追記)続々と作品が公開されているようで、実際には“Green Box”を街中に配置し、その箱に仕込まれたARマーカーを読み取ると作品を楽しめるという仕組みのようです。

ARで自分自身のコンテンツ化


飲み会で人と仲良くなるのが苦手な人、口ベタな人にはこういった「自分自身のコンテンツ化」といった趣向も「あり」かもしれない(といっても実際にするのは普段目立っている人がもっと目立つためにやるんでしょう)。ご覧の通り、QRARをTATOOとして身体に彫り込むわけだけど、バーボンのBallantineによる“Human API”なるプロジェクトの一貫としてリリースされたビデオであり、その他にも2,3のプロジェクトが展開されている(Facebookページ参照)。
流石にTATOOとなると「自分の身体を傷つけるの嫌」という人もいらっしゃるので、ARコンタクトレンズ、AR眼鏡、ARリング、ARベルト(バックルがARコード)みたいなものの商品化(キャンペーンプレミアムとして!)なんかは「あり」かもしれない。

最近気になる5つの「いいね!」CM


最近気になったCM5本をまとめてみました。
Heineken Light“The Snakeskin Jacket”

蛇皮ジャケットを着た怪しい男が場違いな場所に現れた後、沖に停められた船で行われている「闘蛇イベント」に参加するというお話。“There’re some things best saved for the right occasion. But then they make those occasions a little righter. It’s like inside every snakeskin jacket there’s a little Heineken Light.” 「蛇皮ジャケットはどんな場面でも合うわけではないが闘蛇イベントにはピッタリ」−つまり、“Occasionally Perfect”(時々パーフェクト)とは「特別な存在」であり「いつでもピッタリの日和見的存在ではない」とのメッセージがこめられている(たぶん)。テイストは最近のHeinekenの大ヒットCM‘The Entrance’‘The Date’とそっくりです。
FREITAG “F49 FRINGE Backpack”

2台のバイクで両側から引っ張ったり、バックパックをかついだ人をバックパックにフックをつけて吊し上げたり、金槌でたたいたり、バックパックの強度をひたすらアピールしてるんだけど、そのシュールなリズムに惹きつけられます。
DASH“Do Me a Big Hug”

途中まではよくある「セクシー」をフックにしてDASHで洗濯したシャツの「肌触りの良さ」をアピールする作戦だけど、「CMは終わった」という設定でメイキングっぽいシーン(「カット!」の声にも離れない女)を流し、その中で女性モデルが演技でなく本気で「肌触りの良さ」を感じていることを演出している。その白々しさが逆にいい感じ。
WWF“The world is where we live”

2画面で人と動物の動きをシンクロさせ、「共存共生」のメッセージを伝える。その演出が感動的です。
U.S. Air Force “MEDEVAC”

アメリカ空軍による救命活動を描いた作品。“It's not Science Fiction.”(これはSFじゃない)。人気映画やTVで目にしているようなことを私たちは普段からやってるんだ!ってアピールですね。