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GEが航空エンジン技術を駆使して、世界一辛いソースを製品化

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航空エンジン、鉄道、医療機器など、広範な領域をカバーする世界最大のコングロマリットとして知られているGEですが、その技術力を見せつけるために一風変わったプロジェクトを展開しています。トリニダード・モルガ・スコーピオンという唐辛子を使って、世界で最も辛いソースをつくるというプロジェクトです。

このトリニダード・モルガ・スコーピオンの辛さは200万スコヴィル(スコヴィル=辛さの単位)。一般的なタバスコで2~5000スコヴィルハバネロで10~35万スコヴィルなので、その辛さがどれほど異常か、わかってもらえると思います。

ここまで辛いと普通のボトルでは耐久性に問題があり、航空エンジンの製造に使うSic(Silicon Carbide)という世界で最も堅い材質の1つと軽量耐熱材料であるCMC(Ceramic Matrix Composites)を使用してボトルをつくっているそうです。これにより、通常のボトルの2/3の軽さで、鉄よりも固く、摂氏1315度という高温及び酸化に堪えることができるそうです。

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なぜGEが、こんなことしなきゃいけないのか? 技術力の無駄遣いのような気もしますが、「GEの技術は身の回りにあるのに、実際には生活者から見えないし、それについて考える機会もない」という悩みがあり、食という、より身近で実用的なテーマでGEの技術を主張できる機会を模索したみたいです。ソースなら、生活者に手にとって貰うことができるし、GEが生み出すイノベーションを愉快な形で見せることもできます。

※昨年のSXSWでも「IoTバーベキュー」企画やってました。

このソースは、開発パートナーである"Thrillist"(男性ライフスタイルブランド)から1,000個限定で、この春発売されます。

腕利きのシェフが、このソースならではの料理をつくったり、というのは良さそうですけど、凄い鈍感ボディを持つ強者が現れて、このソースにチャレンジするキワモノの企画なんかが行われたら、GEにとっては結構嫌な感じなのではないかと思います。

(via FAST COMPANY)