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この広告は五輪スポンサーの権利を侵害しているのか?


五輪のような全世界が注目するイベントともなるとスポンサー料は数十億円規模であり、同時にその権利は強力に保護される。よって、五輪スポンサー以外の企業が広告目的でロゴマークは勿論「五輪」という言葉を使うことすら許されない。
では、このDurex(コンドームブランド)がロンドン市内に掲出した屋外広告はどうだろうか? 五色のコンドームで五輪のロゴマークを描いている。更には、“Usain - not every man wants to be the fastest in the world”(ウサイン、全ての男が世界一速くなりたい訳じゃないよ)というロンドン五輪の注目選手であるウサイン・ボルトを意識した洒落の効いたコピー。確かにコンドームには「家族計画」「HIV防止」以外にも「早漏防止」効果はある。
Durexは五輪スポンサーではないが、五輪サプライヤーという位置付けであり、選手村で愛を育むアスリートたちに無料で10万個以上のコンドームを提供しいる。しかし、サプライヤーという位置付け故に五輪ロゴマークの利用は許可されていない。
確かにこれはオフィシャルな五輪ロゴマークではないが...黒か白か微妙な所です。しかし、ウサイン・ボルトの名前の不正使用は黒だと思います。

高効率ポスティング〜あなただけのオリジナルポスティング


スティングという手法は安上がりかもしれないが、極めてレスポンス率が悪い。また、高級な商材を販売するには不向きな印象がある。しかし、カナダのポルシェディーラーである“Pfaff Auto”が採用したOne to Oneポスティング的手法はそれらのイメージを翻すような成果を得た。
車種がポルシェということで、中流以上が暮らしていそうな住宅に的を絞り、その家の前にポルシェを駐車して素早く撮影。こうしてできた「あなたの家にポルシェはピッタリ!」感満載の写真に“It’s closer than you think” (思っているよりもかなり身近ですよ)のコピーを添えたカードを即席制作して、そのままポストに投函するという作戦で、カードを受け取った32%の人が試乗予約するという成果。

アパートのポストに無差別爆撃のように投下するポスティングが進化したんじゃなくて、きちっとターゲットインサイトをした結果としてたどり着いた企画であり成果だと思います。