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Campaign, more than anything

ソーシャルテレビで番組提供の目的や手法が変わる


視聴率の良い番組やブランドビジョンと合う番組を選んでTVCMをオンエアするというのが番組提供の基本形だけど、ソーシャルメディアの高まる存在感が番組提供の目的や手法にかなりの影響を与えるようになっている。
“The X Factor”(Fox)は人気の高いリアリティ音楽オーディション番組なんだけど、この番組のスポンサーであるPepsiが“Pepsi Pulse”“Pepsi Sound Off”という番組に関連する2つのソーシャルサイトを立ち上げた。“Pepsi Pulse”は視聴者が番組側の質問に対してレスポンスし、その結果をビジュアル化して見せるサイトだ。

一方、“Pepsi Sound Off”は、Twitterのタイムラインのような感覚で番組に対するコメントをポストするサイトで、各々のコメントは個々人のTwitterFacebookに反映されるという仕掛け。参加者は独自のアカウントを持ち、投稿数に応じてFoursquareのようなバッヂが提供される。また、全てのコメントの中で最も人気が高いコメントが15秒TVCM化され、“The X Factor”の提供枠でオンエアされる。

ソーシャルテレビのプラットホームを番組側ではなく提供スポンサーが運営するというのはどんどん増えてきそうな感じ。特に、素人がメインの出演者となる「リアリティショー」は、ソーシャルテレビであれこれ意見するのに向いた番組形態だと思うし、米国は「リアリティショー」が多いので今後様々な実験的試みが見られるのではないでしょうか。

ソーシャルパワーでクルマのバンジージャンプ



お笑い芸人のバンジージャンプで注目を集める手口はお馴染み過ぎて今や驚くことは無いけど、クルマのバンジージャンプで新車に注目を集めるとなるとちょっとした驚きだ。L.Aに100フィート(約30m)の仮設タワーをセットし、その頂上にクレーンに引っかけられた新発売のSonic(CHEVROLET)を配置。ユーザーのクリックごとに少しずつ前へ進み、最後の1クリックで「バンジー!」。この模様は全てletsdothis.comで中継され、集めたクリック数は何と240万以上とのこと。

これは、“Let's Do This!”(これ、やろうぜ!=アドベンチャー的意味合い)と題された新しいSonicのキャンペーンなんだけど、同時にリリースされたTVCMがこれまた驚愕。こちらは「クルマのスカイダイビング」で、9/22にアリゾナの砂漠上空で決行されたらしい。

また、ユーザー投稿型のプログラムも準備されており、面白いこと、楽しいこと、アドベンチャーなことにトライし、その写真をアップするとFoursquareのようなオンラインバッヂをつくってくれる。このバッヂをたくさんつくること、自分のつくったバッヂに対する“Like!”がポイント換算され、最も多くのポイントを稼いだユーザーにSonicが贈られる。また、参加した全員を対象としたSonicが当たる抽選も行われるとのこと。
単に「バカなことやってくれ!」と要求してる訳では無く、クルマのバンジーやスカイダイビング、新車プレゼントといった触発材料が準備された状態でユーザーがどういったリアクションを見せてくれるか楽しみです。ユーザーに行動を要求するのはほんとに難しいですから。

この曲を聴きながら走りたくなるビデオ


英国人歌手“Ellie Goulding”を起用したNike Runningのヴァイラルビデオ。彼女の曲である"Under the Sheets" のリミックスバージョンのミュージックビデオ風の演出の中にシューズやウェア、GPS内蔵時計などがうまくプレースメントされている。
「この曲を聴きながら走りたくなる」---そういうビデオに仕上がっているのが絶妙ですね。