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“Oracle vs Microsoft”のハイクオリティな茶番劇


OracleJavaMicrosoftの.Netに関するディベートが少なくともノルウェーでは盛り上がっているようだ。誰がリリースしたのかは不明であるが、配給“Java Zone Entertainment”製作“Steven Springberg Production”というクレジットでもおわかり頂けるように、この“Java 4 Ever”なるムービーのトレーラーはフェイクである。ただ、ストーリーはとことん茶番を追求しており、「つっこみ」どころは満載である。
Windowsに傾倒する父のもとに生まれた息子が、やがてより自由でセキュアなJavaへと目覚めていくというストーリー。眼鏡をかけた幼い息子に「他のプラットホームはないの?」と尋ねられ、ムッとする父親。また、友達とJavaを使っている時に父親が部屋を覗き、「オープンソースJavaは使うなよ」と釘を刺すことも。しかし、息子はそんな父親の言葉を無視し、隠れてJavaを使うようになり、あるクリスマスの日に家族の前でJavaユーザーであることを告白する。その時、母親が泣き崩れながら言った言葉が「モンスター」って。その後、父はWindowsの魅力と功績を必死に伝えるが息子は意に介さずJavaに傾倒。息子の胸にJava+ハートマークのタトゥーを発見した父親はそのまま倒れて死んでしまう。息子のJavaへの傾倒が死期を早めたのだ。息子は墓石の前で自らがとった行動を悔やみ、Windowsユーザーへの道を決意するが、そこに超ホットな女子が現れ、Javaを使い続けることを強くプッシュし、やがて2人は恋に落ちる。“JAVATAR”“.not”のディレクターがメガホンを握り、更に、俳優の名前も極めて意味深である。息子を演じるのは“Eddie Larrison”(Oracle CEO Larry Ellison)、恋人役が“Scala Johansson”(女優 Scarlett Johansson)、父親役は“William Windows”、母親役に“Mona Lisa Harddrive”、息子の子供時代の役に“Lenny Linux”(オープンソースLinux)。
「茶番」の度合いが中途半端だとお寒い状況に陥りやすく、とことんまでやりぬかなければ、みんなつっこんでくれない。「ソフトバンクの犬が良い例だ」とslnsyndicateさんがおっしゃられていたが、これも「茶番をやりぬく」例の1つになるかもしれない。実際、1週間で50万視聴を超えている。
Appleがリリースして一世を風靡した“Mac vs PC”しかり、マイクロソフトはつくづく「いじめられっ子」だと思う。しかし、ここまで虐められても雑草のように強く逞しく生きるマイクロソフトに少し共感してしまう人も多いのではないか。
※秋に開催される開発者向けイベント“Java Zone2010”のプロモーションビデオのようだ。