Gatoradeはスポーツ飲料ブランドではなくスポーツブランドを目指す

Gatorade。日本でいうAQUQRIOUSが似たようなポジショニングだと思っていたんですが、Gatoradeはスポーツ飲料と捉えられることを良しとせず、NIKEやUNDER ARMER, adidasあたりと並び称されるスポーツブランドとしてのポジションを目指しています。

実際、GatoradeはGatorade's Sports Science Institute(GSSI)なるアスリートのパフォーマンス向上に関する研究所を運営していて、IMG Academyと共同実験を重ねた上で、スマートキャップ、スウェットアナルシスパッチなどを開発。パッチを通じてアスリートの体内の水分状態をリアルタイムでモニタリングし、スマートキャップによって、体格に応じた今摂取すべき水分量を指摘するというサービスを提供している。

現在は、ブラジル・サッカーナショナルチーム、FCバルセロナ、ボストン・セルティックス、カンザスシティ・チーフス、マイアミ大などが、このサービスを利用している。

スポーツブランドへの進化を示す、昨年末に公開されたTVCM。見せびらかすという程ではないけど、後半にスマートキャップの使用シーンがチラッと描かれている。

NIKEやadidasはパフォーマンスのトラッキング機能を提供していますけど、水分量など、体内の環境をトラッキングし、パフォーマンスを最大化するという切り口は新しい感じがしま

す。高温多湿のフロリダで、アスリートのパフォーマンスを維持するためにフロリダ大のDr. Cadeがドリンクを開発したのがGatorade誕生のきっかけであり、アスリートのパフォーマンスを最大化させるという意思を今でも受け継いでいるとのことです。

更に、今後2-3年で、エネルギー補給食品の領域にも進出。例えば、体調に合わせて睡眠中にタンパク質をゆっくりと体内に補給するフードを研究中とのことです。

それなりにやるという選択肢もあったんでしょうが、かなりの投資もしてそうです。日本でもアスリートの栄養サポートを提供する栄養補給食品ブランドがありますが、踏み込み方が深いように思った次第です。Gatoradeの見方が変わりました。

(via FAST COMPANY)