Snapchatを使ったストーリーテリングの新しい波
ホラームービーのマエストロとして知られるEli RothとCrypt TVが今、ミレニアル世代に絶大な人気を誇るソーシャルメディア"Snapchat"でたった1分の殺人ホラーストーリーを展開した。そのストーリーの謎解きにはSnapchatユーザーだけが参加できる仕組みで、「ストーリーテリングの新しい波」とか言われているらしい。
因みにSnapchatとは...
モバイル端末で撮影した画像や動画に手書きのコメントやイラストを追加してメッセージ(スナップ)としてやりとりするソーシャルサービス。最大の特徴は、受信したメッセージを開封すると数秒(最長10秒)で受信端末からメッセージが削除されることだ。スクリーンショットの保存もできず行おうとすると送信者に通知されてしまう。 16-34歳のアメリカ人の60%(1億人程度)が利用し、1日20億回ビデオ再生されている。
ポストされた映像やイメージは視聴後、数秒で消え、繰り返し見れないことで、余計に没入してしまうという訳です。"One Minute Horror"と題されたこのストーリーは7月19日のPM7時(PST)にCrypt TVのアカウントで公開され、ユーザーには謎解き時間として24時間が与えられた。
Logan Paul, Nick Bateman, Simone Shepherdといったインフルエンサーに加え、7人のVineアーティストが、薄気味悪いマンションで行われるパーティに参加する...というのが物語の全容。
映像はlo-fiな感じで仕上げられており、それがまた良いのだろうと思う。ブレアウィッチ・プロジェクトのような感じだろうか。
この映像は100万ユーザーに視聴され、Twitterなどでも犯人予想が飛び交った。また、出演者がインフルエンサーということで、謎解きを盛り上げるのに一役買っている。因みに犯人はLia Marie Johnsonと発表された。
こういうのを実施した後、大抵の場合は、こんなビデオをこんな風に公開して、こんなレスポンスがあって...みたいな実績をひけらかすというのが定跡だけど、それがないというのも、ミレニアル世代を白けさせないコツではないかと、勝手に想像してます。
Eli Roth自身は、同じような殺人ミステリーは二度とするつもりは無く、別のエッジの効いたことにトライするとのことで、楽しみです。
一方、たった1分間の映像を作るのに大きな費用は必要なく、参入が(一見)容易なので、このEli Rothの新手法が映画など広告キャンペーン分野で応用されるのではないかと思います。