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フェミニズムと広告

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最近、DoveやPanteneなど、フェミニズム的ストーリーテリングの広告...Femvertisingが目立つと思っていたら、今年のCanne Lionsでジェンダー問題に特化した"Glass Lions"部門が新設された。そうなると、生理用品ブランド"Always"(P&G)が展開している#Like a Girlなんかが、受賞候補になるんだろうなと思う。

去年の6月に公開されたこのフィルムは5,500万視聴を越える大ヒット。短縮版がスーパーボールCMとしてもオンエアされた。"女の子らしい"というステレオタイプに大人がはめようとするあまり、少女たちは萎縮し、やがて自分らしさを失ってしまう...というメッセージ。生理用品を使い始める、少女から大人への移行期の女の子は勿論、ジェンダーギャップに敏感なワーキングウーマンにも肯定的に捉えられている。

このメッセージを継続すべく新作"Stronger Together"が公開された。問題の全体像を実証的に見せた前回とは打って変わって、ステレオタイプにはまらずに自分らしく生きる女の子の姿に焦点を当てている。

 女性向けブランドはこぞってこの方向へ進んで、ストーリーの奪い合いになっている感じ。ジェンダー問題は重要だけど、これ以外にも社会問題はたくさんあるし、カンヌはなぜわざわざこの問題にだけ焦点を当てるような決定をしたんだろうか。大手広告主を意識したのか、広告代理店が女性ブランド攻略に比較的使いやすいテーマだからだろうか。