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ソーシャルグッドの象徴が利益追求キャンペーンの象徴へ


2013年、広告賞各賞を総ナメにした"Dumb Ways to Die"。ソーシャルグッドを象徴する作品で、YouTubeの再生回数も8000万超え。広告としては異例中の異例の実績だ。

しかし、その"Dumb Ways to Die"は今、皮肉にも利益追求キャンペーンの顔となっている。というのも"Dumb Ways to Die"のクライアントである"Metro Trains"がそのライセンスをEmpire Life Insurance Co.(生命保険会社)に販売したようだ。



"Dumb Ways to Die"の音楽はそのまま活かしつつ、ムービーの尺だけを調整してTVCM化しているようです。生命保険だから表現的にもそのままでOK。恐らく視聴者的には「ソーシャルグッドだったかどうか」なんてほとんど気にしていないと思うので問題無いかもしれません。
一方で、この作品は広告業界が大きく変化していく象徴的存在だった訳で、ソーシャルグッドの精神が表層的であったとして、一部の業界人は残念がっているようです。個人的にはこういう狡猾な姿勢こそ、"二枚舌・三枚舌当たり前"の広告業界らしいと思います。