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豪州クリエーティブ界をあげての虚構・自己皮肉プロモーション


豪州のクリエーティブ界をあげてのイベント"Creative Fuel Conference"(6/28〜)のプロモーションとしてCummins&Partnersによって企画された...

“The World’s First Crowd Sourced 3D Printed QR Code, Live Streamed Via Go Pro To A Smart Phone Or Tablet Device, Drone Delivery Ticket System Project.”(長い!!)

...が豪州クリエーティブ界の重鎮から大絶賛され、カンヌ受賞も間違いないと言われている。

この企画、読んで字の如く、イベントチケットを注文する為に、ハシュタグ...

"#TheWorlds1stCrowdSourced3DPrintedQRCodeLiveStreamedViaGoProToSmartPhoneDroneDeliveryTicketSystemProject."

...&位置情報付ツイートを投稿すると3DプリントでユニークQRコードが製造され(その模様はストリーミング中継され)、そのQRを搭載したDroneがあなたの元へやってきて、そのQRスマートフォン(タブレット)でスキャンできればチケットが手に入る...という、あらん限りのテクノロジー詰め合わせた意味不明の企画だ。

ビデオを観る限り、アイデアを考えるよりもカンヌ出品作品のケーススタディをチェックする時間の方が長い...とか、ソリューションはすべてを詰め込むこと...とか、もしシステムエラーが出たら直接"Creative Fuel Conference"のWebsiteで購入してくれ...とか、最後のシーンではQRのスキャンがそもそも困難であったり...。ふざけている。
つまり、「技術主導企画」が非難される中、広告業界の定跡系技術を大量に詰め込み、"シンプルに!"という呪文を唱え、神と崇められるトップクリエーターが若手のアイデアに唸り、広告界お気に入りワード"Game Changer"を乱用するという自己皮肉的ジョークで、クリエーターの気を引き、"Creative Fuel Conference"に注目を集めようとしている訳だ。
業界内のプロモーションは自己皮肉の確率がとっても高いです。デジャブ的です。