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肥満問題解決に向け、重い腰を上げたCoca-Cola


随分昔、米国の大学の学内にあるMcDonald'sでスーパーサイズのカップを持った男がセルフサービスのドリンクコーナーでCoca-Colaを波々注いでいるのを毎日のように見て、「そりゃ肥満になるよ」と思ったものだ。また、米国の小中学校に設置されているCoca-ColaやPepsiのベンダーには売上連動のインセンティブが組み込まれていて、慢性的に予算が欠乏している大多数の学校にとっては大きな収入源となっていた。つまり、教師がCoca-Colaを売る仕組みができていた訳で、導入当時は素晴らしいマーケティング事例として賞賛されていて、これが「スーパーサイズ」に繋がっているんだと思った。
しかし、昨今の肥満が原因となった心臓病多発により逆風が予想以上に強くなり、タバコ産業と同じ道を辿るのを避けるべくCoca-Colaが動き出した。

“Coming Together”と題されたこのビデオによると、今ではCoca-Colaが世界で販売している全650種の飲料の内、低カロリーまたはノンカロリーの商品は180種を占め、過去15年で1販売当たりのカロリーは22%ダウンしているとのこと(これが多いか少ないかはわからないが)。
そして今回の肥満対策プロジェクトの中心的施策が従来のサイズよりも更に小さい缶を発売すると共にカロリーオフの努力がなされた355ml・140calのCoca-Colaを販売する。

また、小中学校に設置しているベンダー内の商品構成を変更し、ミネラルウォーターや低カロリー飲料を増やすことで、90%のカロリーダウンを実現する。
更に、子供たちの肥満防止プログラム支援やノンカロリーの砂糖開発なども進めるようだ。
そして、上記の長尺CMとは別に、この140cal Coca-Colaの30秒CMをAmerican IdolやSuperbowlといった超人気番組でオンエアする予定。
社会からのプレッシャーが強くなる前に先手を打った形ですが、個人的には小中学校のベンダーの単位当たりのカロリーが減ったかどうかよりも、Coca-ColaやFantaといった商品が数少ないながらも入っているのかどうかが気になります。