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Nike+ はもっともっとサービス業へ


Nikeとはスポーツ用具メーカーだ。古い考え方なら、スポーツ用具メーカーとは靴やゴルフクラブやテニスラケットを創る会社であったけど、iPodと連携したNike+からサービス志向が加速した感じ。そして、その最新形がNike+が先頃発表した“Fuel Band”だ。
Nikeのトレバー・エドワーズ氏がNYCのミートパッキングエリアで行った発表会での説明を聞く限り、かなり「ゾクッ」とする内容だ。

このNIKE+ FuelBandでは、新しい活動量の単位であるNikeFuelを使って、毎日のすべての運動のデータを記録することができます。そしてそのデータはよりわかりやすくバンド上に数値で表示されるほか、数値の下に並んだ1列のLEDが、最初は赤、活動を重ねるほどに黄色、そして緑へと変化しつつ増えていきます。NikeFuelの目標値として設定される緑を目指す、そのことがユーザーのモチヴェーションにつながっていくのです。また、NIKE+ FuelBandでは時間、カロリー、歩数とNikeFuelの4つの情報が提供されますが、性別や体型に基づいて測定されるカロリーとは異なり、NikeFuelはその人の体型などにかかわらず同じ活動を同じポイントとして一定に加算してくれます。

更に、デジタル部門を統括するステファン・オランダー氏によると、

内蔵しているUSB、またはBluetooth経由で無料のiPhoneアプリを使用しNike+ウエブサイトにつないで毎日の活動を記録することも、それをFacebookTwitterなどのSNSで家族や仲間とシェアすることもできます。まったく新しくデザインされたアプリのインターフェイスも、緑のゴール達成を目指すユーザーを励まします。もちろん腕時計にもなりますよ


そして、“Fuel Band”のプロモーションビデオがとてもイイ感じに仕上がっている。過去のNikeのアーカイブを初め、オンラインビデオ史上に残る傑作ばかりがマッシュアップされている。タグラインは“IF YOU HAVE A BODY, YOU’RE AN ATHLETE(体ひとつあれば、あなたはアスリートなのです)”。あらゆる人をスポーツの世界に引き込もうという作戦のようだ。

「単位」に自社の名前が入ったオリジナルネーミングをつけることはどちらの会社にとっても「夢」だけど、大抵の場合うまく普及しない。でも、Nikeなら、こういう単位がある一定のコミュニティで拡がって、会話の中で当たり前のように使用される可能性もありそうだ。