世の旦那方は妊婦の気持ちをもっと理解すべきだ
種を宿したとわかるやいなや、男が新しい女を求めて彷徨い歩くのを防ぐ為に、妊娠の兆候がすぐに表面化しないよう女の身体はつくられていると、とある文化人類学者がおっしゃっていた。人間というのは、他の種に比べて子育て期間が異常に長く、夫の協力無しでは子供を一人前に育て上げることが困難であるからというのがその理由のようだ。ということは、妊娠中の女性が本能的に最も不安に思うことの1つは「夫の浮気」ということになる(たぶん)。
そういう理由で取り組んだかどうかはわからないが、妊婦の苦労を夫にわかってもらおうとベルギーのNutriciaなるベビーフードメーカーが夫婦で一対になって使用するiPhone App.をリリースした。これにより、夫は妻の身体や心がどういう状況にあり、どんなケアをすべきか、リアルタイムでわかることになる。このアプリもいいんだけど、もっと面白いのが夫が妊婦状態を疑似体験できるスペシャルスーツ。これを身につければ、赤ん坊がお腹の中でキックしたり、妊婦が感じる温かい衝撃のようなものを体験することができるようだ。イベントでは、このスーツを身につけて起きあがったり、掃除する苦労を男性に体験してもらっている。
絶対に体験できないことを無理矢理にでも疑似体験させるという発想が画期的。間違いなく2人の愛は深まると思います。夫婦間やカップル間のいざこざの理由の1つに「異性」の気持ちを理解できないというのがありますが、それを疑似体験させる装置やアプリがあれば、結婚促進・離婚防止につながるかもしれません。