ネットで先にCMを公開し、TVはその後から、というHeinekenの作戦
“Open Your World”なる新しいタグラインと共に新しいキャンペーンを立ち上げたHeinekenのTVCM。パーティ会場に現れたイケメンが、カンフー野郎やデュオバスケットボールプレーヤー、ピアニスト、海賊風の男、フルート奏者、踊るウェイターなどとちょっとしたやりとりをするわけだけど、実は、この主人公を取り巻く人々個々のエピソード映像も準備されている(詳しくはYoutubeチャンネルで)。それらが全て興味深い映像かと言われればそんなことは無いんですけど、登場人物が多様=様々な趣味領域=ターゲットグループに対応している。再生回数では本編がダントツNo.1で、12月中旬公開以来2週間程度で200万視聴を突破しています。また、本編で登場し、テーマソング‘The Golden Age’を歌っているデンマークのバンド“The Asteroids Galaxy Tour”はTVCMの映像を使ったMV風エピソード映像をリリースしており、こちらも10日間で26万視聴と好調。
このTVCMは12月にWebで公開し、年が明けてからテレビでオンエアされる手はずになっており、Youtubeで200万視聴突破ということは充分にその役割を果たしたことになる。以前なら、まずTVでリーチを稼いでから、深く...という段取りであったけど、先にネットでオモシロがってもらい火をつけてからTVで更に...という流れが珍しくなくなってきたし、先に共感を纏った情報を流通させることでTVCMのインパクトがMAXに活用できるような気がする(拡散しやすい)。一方で、先にネットで火をつけるというのはかなり高難度なので、それをさらりとやってのけるあたりに凄みを感じます。