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苦しい時に必ず届くランナーへのメッセージ



空前のマラソンブームだ。東京マラソンには定員の10倍の申し込みがあるという。そして、我が町「大阪」にも、お隣の「京都」「神戸」にもメガ市民マラソンがやってくる。ということは、そのようなお仕事に携わるチャンスだってあるかも知れないということだ。ならば、そんな時に知っておきたいのがメガ市民マラソンの本家本元“New York City Marathon”で行われた“Support Your Marathoner”なるランナー応援企画。奇遇なことに神戸のASICSがスポンサーでいらっしゃる。
フルマラソンというのは孤独且つ過酷。心が折れそうな時に勇気を与えてくれるのは家族や恋人の声援だ。しかし、沿道からの声援をパーフェクトに受け取るということなど、メガ市民マラソンでは不可能。そこで登場したのがこの企画。「ピンポイント励まし」を実現すべく、コース沿道に3つの大型ビジョンを設置、家族や恋人からのビデオ・写真・テキストメッセージを募集し、メッセージを贈りたいランナーが通過するタイミングに合わせて大型ビジョンで発信した。マラソン大会に参加した経験がおありの方ならご存じの、ランナーのシューズに装着するタイム計測用チップに位置情報を実装することで、タイミング良くメッセージを届けることができるわけだ。総計5,000メッセージが投稿され、内2,500メッセージがビデオであったという。参加ランナーが45,000人なので、約1/9が参加したという計算になる。
オンラインからオフラインの世界にメッセージを送り届けるという意味では、ツールドフランスで実施された“Nike Chalkbot”が似ているかも知れない。また、その逆のオフラインからオンラインということになると、イスラエルで行われた“Coca-Cola Village”がある。Facebookプロフィールがインプットされたリストバンドを装着した600人以上の若者によるリアルライフでの楽しい経験(行動履歴や写真)が個々のFacebookページにリアルタイムでアップロードされ、そこに参加していない友達とも経験を共有するという仕掛けだ。

「今はまだ」ですが、こういう企画が積み重ねられていくに連れ、オンラインとかオフラインとかいうような言葉が死語になる日もやって来るでしょうね。