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Nike 新しいストリートランニング競技? を立ち上げ



野球やマラソン、サッカーといった既存の競技ではない全く新しい競技を開発し、普及させることはスポーツメーカーにとってのある種の悲願ではないかと思う。言うまでもなく、用具の供給をほぼ独占できるからだ。但し、今回、Nikeが立ち上げなさった“Nike Grid”に、そういう意志があるのかどうかは不明であるが。
Nike Grid”は、4/23 PM8:00〜24時間かけて行われる「新型」ストリートランニングイベント。ロンドン市内を郵便番号で40区画に分け、各々に3〜4台の“Grid Box”なる電話ボックスを設置。参加者はまずスタート地点となる“Grid Box”を探し、0800-14-13-12+ID([nikegrid.com:title=nikegrid.com]での参加登録時に取得)をダイヤル。次いで、同じ郵便番号内の“Grid Box”を発見し、同じく0800-14-13-12+IDをダイアルするとポイントが加算される。その後は2つのオプションがあり、最初にフィニッシュした“Grid Box”からスタートするか、異なる郵便番号エリアの“Grid Box”からスタートするか。これを繰り返し、ポイントを加算していくのだが、リアルタイムスコアが各郵便番号エリアに設置されるリーダーズボード、nikegrid.com、ランナーのFacebookページに表示される。つまり、レースに参加していない友達もFacebook経由で応援できるという訳だ。
更に、Nikeはこのレースを通じて「たくさんのバッヂを集めろ!」とおっしゃっている。単純に最大ポイントを獲得したランナーに贈られる“Crown Badge”から最初の1区間をコンプリートした人全員に贈られる“First Run Badge”、朝8時以前に走る“Early Badge”、3つ以上の異なる郵便番号エリアを制覇する“Endurance Badge”など13種類が準備されており、これらをFacebookに貼り付け、友人との間で会話を盛り上げる狙いである。
レース中は公共交通機関の使用は禁止されており、原則「走る」ことが義務づけられている。つまり、戦略的に“Grid Box”を攻略する知力とタフネスが求められる新型競技である。Nikeとしては、ロンドンでのレースをきっかけに「世界20都市同時開催」など、その規模を更に拡張していく所までは想像に難くないが、その先には、単にNikeのプロモーションイベントではなく、1つの競技として存在感を獲得するということもあり得るのではないか?