Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

ここ一番で二番煎じ



スーパーボール前、ビール会社にとっては大切な時期だ。全米中で繰り広げられるスーパーボールパーティで自社ビールをお供にしてもらえるかどうかがかかっている。そんな失敗が許されない時期だからこそ、至極の真・新作よりも過去の自分自身の大ヒット作の二番煎じを選択してしまうのかもしれない。
スーパーボール前にノイズを高めるべくリリースされたBud Lightの新作CM“Clothing Drive”(映像上)は、2007年にリリースされ、過去12年間の全米CMトップ10にランキングされた“Swearing Jar”(映像下)と同じキャストでコンセプトも同じ代物だ。
“Swearing Jar”では、“Swearing Word”(罵り言葉)を口にするとJar(瓶)に罰金を入れなければならないというオフィスで、それが社員へのBud Light支給につながることを知ると、みんながよってたかって“Swearing Word”を言いまくるという設定。挙げ句の果てはペンを貸してもらう際も、“Swearing Word”を挟まないと貸さないという始末。
そして、この度リリースされた“Clothing Drive”では、服を脱げば会社からBud Lightを支給されるという設定。借りたペンをパンツの内にしまってしまったり、空調の修繕をしている裸男子の股間に顔面が遭遇したり、最後には女性までもが裸体に。
「罵りオフィス」から「裸オフィス」へ。明らかに若干エスカレートしているようだが、これは二番煎じの宿命なのだろう。これを更にエスカレートさせることは狂気の沙汰とおぼしきことから、三番煎じは無いと予想。