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Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

オーストラリアが税金を使って世界を欺くビデオプロジェクトを2年間に渡り展開

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10年程前に、当時バルセロナに在籍していた絶頂期のロナウジーニョが練習で、ボールをグラウンドに落とさず、クロスバーに4回連続で当てるという離れ業動画Nikeにより公開されました。当時、ロナウジーニョは超絶プレイを連発していて「彼ならできる」という人もいれば「あれはフェイクだ」と断定する人もいて、かなりの論争になったことを覚えております。以降、「フェイクか? リアルか?」動画は定番のヴァイラル手段としてクリエーターに愛されてきたわけですが、オーストラリアでは、その手の動画プロジェクトを2年間に渡って、税金を使って展開していたというから、ちょっとびっくりしました。

オーストラリアのプロダクション「Woolshed Company」がリリースした以下の動画によって、これまで不明だったプロジェクトの存在が明らかになりました。

 

 
リリースされた8つのビデオはいずれも「リアルかフェイクか?」論争を巻き起こす類で、「トルネードの前でセルフィするクレージーな男」とか「スノーボードしてたら熊に襲われそうになった」ビデオは、情報番組でかなり取り上げられたと記憶しております。
 
※8本のビデオリスト

まず、自前で「シドニー湾で泳いでいるとサメに遭遇する」ビデオを制作。次に、Roadshow Entertainment(DVD配給会社)との契約により制作した「トルネードの前でセルフィするクレージーな男」で成功し、Screen Australia(オーストラリア国内の映像事業を支援する国家機関)との6本100,000ドルの契約に至ったようです。

結果、動画8本を通じて、180ヶ国で2億500万回以上再生され、50万コメント・160万Like!を記録。「広告」というハードルがなく、純粋にストーリーテリングの技術だけが要求されるプロジェクトとはいえ、凄い数字です。

この手の短編ビデオが、国家の映像事業振興に役立つと考えて投資したこと自体、斬新です。Screen Australiaの担当者曰く「これは短編物語の実験であり、ソーシャルメディアにおけるパワーを知る良い機会になった」と語っております。

1969年「月面着陸」は未だにフェイク映像との噂が絶えないわけですが、宇宙開発におけるアメリカのプレゼンスを高めた事例であり、このフェイク映像技術がオーストラリアに大きな政治的価値をもたらすかも知れないと思う次第です。

 

(via The Guardian)