Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

社員を巻き込んでコンテンツを拡散させる

f:id:y_sequi:20150703193353j:plain

最近読んだ「明日のプランニング」(佐藤尚之著)に"社内の生活者に対してもきちんとコミュニケーションして共感を得なければならない"という一節があった。社員が居心地良さそうにしている会社は恐らく良い会社だと想像できるし、そういうイメージはソーシャルグラフを通じて外に染み渡るよ...みたいなお話なんだけど、このIBMの取り組みは、社員と企業の関係が上手く行っているからこそのケースだと思う。

IBMはキャンペーンコンテンツなどを社員がTwitter, LinkedIn, Facebookで簡単にシェアできる社内のオンラインハブを立ち上げている。現在1,000人の社員が参加し、自分の意思でコンテンツをシェアしたり、しなかったり。マーケティングやセールス部門ではない社員がそれらの部署を助けることになる。IBMがこのプログラムで活用しているのは"Dynamic Signal"なるシステム。多言語対応で、IBMのようなグローバル企業でも全世界の社員の参加に対応できる。

去年実施されたB2B Eメールソリューションキャンペーン"#NewWayToWork"では、1.2億インプレッション、141,000コンテンツクリックを記録した。IBMによると、シェア数やインプレッションを基準としたリーダーボードはあったものの、ボーナスなどインセンティブは用意されておらず、社員が自主的に取り組んでいる。この点が評価されたのか、American Bussiness AwardsでViral Marketing Campaign of the Yearを受賞した。

f:id:y_sequi:20150704143429j:plain

社員が宣伝活動を助けるのは当たり前のような気もするけど、実際、規模が大きければ大きいほど"社内の自発的な協力"を得ることは難しいと思う。しかし、巨象と言われるぐらい大きなIBMが、こういったプログラムで成果を上げているのは驚きです。

(via ADWEEK)