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人種融和を目指す壮大なプロジェクトだが...。


1994年にアパルトヘイトが撤廃されて以来20年が経過するが、南アフリカは依然としてもがき苦しんでいる。精神的支柱であり、開放当初から人種・民族間融和を訴えていたマンデラ元大統領が亡くなり、再び国家分裂の心配が表面化している。
そんな問題を何とか良い方向に向けようとFCB South Africaが考案したのが"Giant Flag"。ケープタウンの東に位置するCamdebooの砂漠に人種・民族融和の象徴である南アフリカ国旗を描こうというプロジェクトなんだけど、その大きさがサッカーグラウンド66面分と超巨大で"宇宙から見える"...という触れ込みだ。

国旗の緑と赤と青の部分が植物で描かれ、白は通路、黒は4MWのソーラーパネル。ソーラーゾーンの1/3はゲスト用ロッジやカンファレンスセンターが建設され、ソーラー発電の収益は地域に還元される。これほど壮大な国旗だけにその費用も2,000万ドルと巨額であり、大部分をクラウドファンディングで調達しようと目論んでいる。寄付するとGPS座標が送信され、金額に応じて割り当てられた区画をトラッキングできる。また、Googleなどの企業からの寄付も期待しているようだ。当初の目標は全体費用の1割にあたる200万ドルで、到達次第、来年から部分的に造り始められ、2017年の完成を見込んでいる。また、このプロジェクトは700名の恒久的な職の創出も目論んでおり、Camdebooの高い失業率改善に役立つことも期待されている。

とても壮大なプロジェクトだと思うけど、宇宙から見える巨大な国旗で人種や民族という複雑な問題を改善できるのかどうかは疑問です。