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1970年代〜現代までのデジタルアートの動きを凝縮した The Barbican Digital Revolution


欧州最大の文化施設"Barbican"(ロンドン)で"Digital Revolution"なるイベントが9月14日まで開催中だ。これは初期のビデオゲームシンセサイザーミュージックやコンピューティングから直近のインタラクティブアートやウェアラブルテクノロジーまで幅広く網羅した展示イベントで、そのハイライトビデオがCraine.tvからリリースされた。

懐かしの展示では、Commodore PETや Apple2、ATARI"PONG"、任天堂の歴代ゲーム機など、その他古のハードウェアが勢揃いしている。PSゲームとして一世風靡した"パラッパラッパー"の姿も写真に写っている。



直近のインタラクティブ技術の展示コーナーは8つのセッションに分かれており、各セッションから1つの作品を紹介します。
Section.1:We Create
ユーザーがコンテンツプロデューサーになることをテーマとしたセクション。
Pinokio by Adam Ben-Dror(2012)
人の動きや周囲の環境を検知し、ランプを近づけたり、ランプのスウィッチをOn/Offしたり、その他様々な動きをするロボットランプ。人がペットをしつけるように、人によってランプの動き、付き合い方が変わるという趣向。

The Johnny Cash Project by Chris Milk(2010)
Google Chromeで参加できるWebプロジェクトシリーズ。今回はカントリー、ロック歌手ジョニー・キャッシュをフューチャー。参加者は自らMVの1コマを手書きでアレンジして貢献。参加者全員の作品がひとつになり一遍の映像が出来上がる。

Section.2:Creative Space
デジタルツールを使って空間表現の新たな見せ方を追求するセクション。
Gravity by Alfonso Cuaron(2013)
映画"Gravity"の一部のシーケンスに特化してVFX技術紹介。


Section.3:Outside of Hollywood
デジタルストーリーテリングをテーマとしたセクション。
Dronestagram by James Bridle(2012)
Droneから撮影したInstagramの地球写真をアップし続けるというプロジェクト。現在でも継続中です。

Section.4:Sound & Vision
テクノロジーで音楽体験の変化を追求するというセクション。
このブログでも何度か紹介したサウンドデザイナーのYuri Suzukiの作品が展示されており、Craine.tvでYuri Suzukiのインタビュー動画がアップされている。

動画で紹介されていた"Ototo"。繋げば何でも楽器になる。


スピーカーに話しかけると音楽に変換してくれる"Noise Machine"。

マジックで着彩すると音楽に変換してくれる"Colour Chaser"。

Section.5:State of Play
ジェスチャーコントロールやカメラ技術がテーマのセクション。
The Treachery of Sanctuary by Chris Milk(2012)
参加者が身体を使ってインタラクティブシャドウをコントロールし、鳥になって空を飛ぶ。

Section.6:DevArt
CODEを使ったアート活動をテーマとするセクション(Googleサポート)。
Wishing Wall by Varvara Guljajeva & Mar Canet(2014)
マイクに向かって望みを語ると、その文字がスクリーンに映し出され、やがて蝶となって飛んでいく。何とも素敵な作品だ。

Section.7:The Our Digital Futures
好奇心をささる体験的プロジェクトがテーマとするセクション。
THE BRAINWRITER by Not Impossible Foundatio(2014)
全身麻痺のアーティストが視線と脳のトラッキングでコミュニケーションできるようにする為に開発された。会場では来場者がTHE BRAINWRITERを使ってゲームをコントロールできるようになっている。

Section.8:Indie Games Space
Petting Zoo by Minimaforms(2012)
インタラクティブ・ロボット・スネーク。ペットのように戯れ合う。

ここに紹介したのはほんの一部であり、恐らく、相当な量の展示がされているのではないでしょうか。世界ツアーを期待したいです。