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Campaign, more than anything

カンヌライオンズ2014〜Promo & Activation部門


Promo & Activation部門の受賞作品が発表されました。グランプリは...
Harvey Nichols"Sorry, I Spent It On Myself"
豪華なクリスマスプレゼントを購入する場として有名な英国の百貨店"Harvey Nichols"が、家族へのクリスマスプレゼント代金を自分のために使ってしまった人の為に、チープ過ぎるプレゼントを開発し、販売したジョーク・キャンペーン。
景気低迷で人々の購買意欲が落ち込み、百貨店の売上も落ち込む中、ネガティブな顧客のマインドを上手に刺激し、セールスを向上させたことが評価されたようです。
別の審査員は「商品を動かすべき時に動かす」という広告&マーケティングのファンダメンタルな役割を全うしていると語っていた。ソーシャルグッドもStorytellingもテクノロジーも全ては商品を動かすということに役立たねば意味が無いということでしょうか。
兎に角、この悲哀に満ちたCMが的確にこのキャンペーンの面白さを伝えています。

こんなつまらないギフトコレクション、よく作ったな! という感じ。

その他には "We Are All Monkeys" が議論の的になっていた模様。
FCバルセロナのアウベス選手が試合中にスタンドから投げ込まれた人種差別の象徴であるバナナをその場で食べたことに端を発し、ネイマールを始め、世界中のセレブがバナナを使って人種差別に対する抗議の意志を表明した。その後、NBAクリッパーズのオーナーが人種差別発言で永久追放になったことも、少なからず関係していると思われる。
ネイマールがクライアントになっていますが、そもそもはアウベス発信。このうねりをエージェンシーの手柄とするのは信じ難いです。ただ、全てをブラジル政府が仕込んだという噂もあるだけによくわかりませんが、後味悪いです。

“The Speaking Exchange”も評価が高かったようです。
米国在住のお年寄りとブラジルの英会話学校"CNA"の生徒をビデオチャットで結び、英会話を学ぶ。リタイアして人間関係が希薄になりつつあるお年寄りにとっては、楽しい一時であり、学生にとっては貴重な「英語を使う」時間となる。
昔からある英語勉強法をネットを使ってやったという感じなんだけど。ありそうで無かったのか。