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Campaign, more than anything

カンヌライオンズ2014 予想 PART1


開幕まで後2週間。カンヌが迫ってきました(6/15〜21)。色々あって今年も参戦させて頂くことになりました。このブログをご覧の方で「現地でお会いしませんか」的お誘いあればTwitterなどでご連絡下さい。6/15夜から最終日まで滞在予定です。

"Cannes Predictions 2014"と題したスライドを"DigitasLBi Paris"が公開しています。それによると、今年の傾向は6パターン。
1.Advertising inspired by the environment
上空を飛行機が飛べば、ビルボード内の子供が立ち上がって指さす、列車がホームに到着の瞬間、突風が吹けばビルボード内の女性の髪が風に靡く...こういった固有の環境に反応して物語が始まるという仕掛け。
話題になった"Magic Of Flying"(BA)。飛行データと連係していたのか!そのあたりの仕組みがビデオで種明かしされています。

2.Advertising re-enchants (or hacks) everyday
リミックスできるポスターだったり、他の宅配会社が運ぶ荷物を自社のメディアにしたり、毎日の生活に魔法をかけるアイデア
手持ちのクレジットカードをビルボードにSWIPEして寄付するという驚きの仕掛け"The Social Swipe"。SWIPEがパンのカットになり、手首に締められたロープを切り落とす役割だったり...寄付テーマとリンクしているのが素敵だ。

3.Selfies and the importance of me
"Selfie"(自撮り)。アカデミー賞ではEllenの"Selfie"が300万RTを記録。そして、多くのブランドが"me"にフォーカスした表現を採用した。以下はインドのメジャースポーツ"クリケット"に夢を抱く若者たち1,440人225,000枚の写真を繋いでつくられたNike"MAKE EVERY YARD COUNT"。格好良すぎる。

4.Advertising that reinvents the product
数年前から言われている製品を広告にするアプローチも確かに増えた。
アゼルバイジャン献血不足問題を解決すべく、モバイルキャリア"NAR Mobile"がアンドロイド・スマートフォン端末間でバッテリーの転送が可能なケーブルを開発した事例。アンドロイド端末を購入した人が店頭の献血車両で献血するとケーブルをプレゼント。バッテリー=スマートフォンユーザーにとっての血液...というアイデアだ。

5.Advertising invites action from the individual
1人の人間の体験や発見を広告にしていくアプローチ。メルボルンの街を巡るスタッフにオンラインで呼びかけて、リアルタイムで名物の味や絶景を紹介してもらったり、手持ちのスマートフォンをリフレクターとして活用するミュージックビデオなど。
世界初のソーシャルスピーキングプラットホーム"Thunderclap"。個人の主張に対して一定の賛同者を募り、集まったらプロジェクトが成立。Thunderclapがその主張をTweetしてくれる。ユーザーはThunderclapに許可を与えているため、一斉に同じ内容のTweetが配信され、大きな流行となる。一昨年に立ち上がったサービスですが、遂に本格化したのか。

6.Advertising that might make the jury laugh
広告業界ではずっと昔から大切にされてきたこと。ユーモア。それが、公共広告でも取り入れられることが多くなった。
虐め撲滅CM。"I will survive"の曲にのって虐めをユーモアで吹き飛ばす。

7.The most interesting man in the world
渋くてユーモアがあり、ちょっとおかしい...そんなおじさんが今年大活躍。元々"Dos Equis"のCMキャラクターが"The most interesting man"で、そこから来た表現でしょうか。
これはスーパーマーケット"EDEKA"の不思議な宣伝です。

スライドでは上にあげた以外のケースも紹介されています。