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都市の生き字引、電話ボックスが語る1993のNYC


携帯電話の普及と共に時代の遺物となってしまった電話ボックスを有効活用しようという企画。電話ボックスはある意味、そこで何が起こったのかを知っている数少ない「生き字引」というのが本企画の設定だ。
今から20年前は、今よりもずっと危険であったNYCが変わり始めたタイミングであると言われており、最初の貿易センタービル爆破事件の年でもある。“Recalling 1993”と名付けられたこの企画は、The New Museumの特別展'NYC 1993'のプロモーションとして実施されたプロジェクトで、1993年にマンハッタンの街角で何が起こったかを疑似体験してもらうという試み。マンハッタンにある5,000の公衆電話から“1-855-FOR-1993”に電話すると、その場所に縁のある人物がその近辺で何が起こったかを語る音声を聴くことができる。
The New MuseumはMOMAやGuggenheimなどのメインストリームの美術館と比較するとアンダーグラウンドな存在であり、時代の遺物である公衆電話を使うことで、この対立構造が鮮明化されている所が素晴らしい。


日本でも電話ボックスが時代の遺物となりつつある中、電話ボックスの新たな活用法を考えたい所です。
ちなみに最近、NYCが11,412の電話ボックスの活用法のアイデアコンテストを実施し、優勝したアイデアがこちら。

タクシーを呼んだり、情報検索して自分のスマートフォンに取り込んだり...そう遠くない日にNYCに現れるのでは無いでしょうか。