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世界建築フェスティバル2012


10月3日〜5日、シンガポールで世界最大の建築イベント“World Architecture Festival 2013”が開催され、今年の受賞プロジェクトが決定した。新しい建築は開発の旺盛な国で誕生するからか、アジア諸国(というかシンガポール)の受賞が目立っています。
以下、受賞作の中から気になった作品をピックアップしてみた。ちなみに賞は“Award winners”“Category winners”(完成した建物/計画中)に分類される。

  • Award winners

World Building of the Year:
Cooled Conservatories at Gardens by the Bay(Singapore)
設計:Wilkinson Eyre Architects(UK)




政府主導で行われている「緑豊かな都市づくり」の一環。101haの敷地に完璧に温度コントロールできる巨大な2つの温室を建設。1つは亜熱帯地方を、もう1つは地中海地方の植物を楽しむことが出来る。
Landscape Project of the Year:
Kallang River Bishan Park(Singapore)
設計:Atelier Dreiseitl



上記同様シンガポール政府主導のプロジェクトで、62haのコンクリート中心のエリアを多様な生態系が宿る緑のエリアへと転換した。
Future Project of the Year:
Msheireb - Heart of Doha(UAE)
設計:AECOM, Adjaye Associates, Allies and Morrison, Eric Pary Architects(UK)


ドーハ市内に31haのダウンタウンを造る計画。アラブの伝統を大切にしつつもグローバルカルチャーにも出会うことが出来る(しかし、決して溶け込まない)というのがコンセプト。エリア内のビル屋上にはソーラーパネルが仕込まれ、二酸化炭素排出量削減に貢献している。2010年より工事がスタート。
Director's Prize:
Plaza Espana in Adeje
設計:Menis Arquitectos SLP(Spain)





テネリフェ(スペイン)の風光明媚な峡谷に造られたコンクリートのこの建物の屋上はパブリックスペースになっており、レストランや市場、コンサート会場に早変わりする。そして、その下は峡谷をくり抜いたミュージアムになっている。自然と街の伝統的な交流の場と近代的なミュージアムの融合が評価された。

  • “Category winners”(完成した建物)

〈Culture〉Liyuan Library
設計:Li Xiaodong Atelier(China)



自然との調和がテーマの北京郊外の図書館。施設の中だけでなく外も読書に最適な空間です。
〈Hotel/leisure〉Victoria Tower
設計:Wingardh Arkitektkontor AB(Sweden)


全229室からなるストックホルムのホテル。全ての壁面がモザイク模様になっており、時間帯・見る角度によって様々な表情が楽しめる。
Office:Darling Quarter
設計:Francis-Jones Morehen Thorp(Australia)



シドニーの西の端に位置するDarling Harbourを望む絶好のロケーションに建設されたオフィスビル。美しい曲線形のデザインとビル周辺の豊かなコミュニティ環境が評価された。
〈Production, Energy and Recycling〉Sony Corporation Sony City Osaki
設計:Nikken Sekkei(Japan)

ソニー大崎。環境配慮型外装システム「バイオスキン」や森のような植栽が評価された。
〈Transport〉Bodrum International Airport
設計:tabanlioglu architects(Turkey)

関空を含め、空港は国のゲートであるだけに常に建築の最先端だと思います。
不況と言われる今日この頃ですが、世界各地では依然凄いスケールの開発が行われています。“Category winners”(計画)及び他の受賞作品はこちらからどうぞ。