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Campaign, more than anything

世界中で爆発する若者パワーに便乗


世界的に経済環境が悪化し、暴動や抗議行動が多発している。「だからこそ前向きに!」というのがブランドメッセージとしては定跡形だと思うんだけど、AXEはこの世の終わりを唱えている。

東南アジアでリリースされたTVCM“End Of The World”は「ノアの箱船」をつくるという物語。美女たちがAXEの香りに吸い寄せられるように集まってきて“Happy End of the World”というタグラインで締めるというAXEらしい表現にはなっているんだけど...。

南米でリリースされたTVCM“End Of The World Party”は「どうせ世界が終わるんだから、狂っちまおうぜ!」という破滅的思想の物語だ。

最後の映像は欧米地域のキャンペーン“Be Stupid”の一貫として立ち上げた架空の馬鹿野郎たちの島“Diesel Island”が腐敗やスキャンダルにまみれ、崩壊するという物語。
ギリシャ、イタリア、ロンドン、ウォール街...1968年のように世界中で爆発している若者の鬱憤パワーに露骨に便乗しようという意図だ(たぶん)。Levi'sの“Go Forth”キャンペーンCMはロンドン暴動と重なった為にオンエアを延期したけど、AXEは売る気満々ですね。