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Campaign, more than anything

カンヌライオン2011 2/2


カンヌライオンのグランプリ作品紹介、後編です。
〈プレス部門
Samsonite“Heaven & Hell

飛行機の中の様子を「客席=天国」「荷置き場=地獄」として描き、Samsoniteのスーツケースの「頑丈さ」をアピールしている。中国国内でプリント広告、OOHとして展開。
〈フィルム部門
Nike“Write the Future”

昨年のワールドカップにタイミングを合わせてリリースされた「一瞬の判断、プレーがその後の世界を変える」をテーマとした180秒の長尺TVCM。フットボールは勿論、それ意外も含めてNikeの大物契約選手が総出演する壮大なストーリーで、受賞は「やっぱり」という感じです。この映像を皮切りに様々なプログラムが展開されたけど、個人的には、このTVCMのストーリーにユーザーが出演してオリジナルビデオをつくる“Write Your Future”が良かったです。
〈クリエイティブ・エフェクティネス部門
Walkers“Sandwich”

ポテトチップスのWalkers(英国)が、ランチの定番「サンドウィッチ」とセット購入してもらう為に、実存する“Sandwich”という小さな田舎町に有名歌手やモデル、フットボール選手を送り込んで退屈な町をエキサイティングな町にすべく盛り上げた。サンドウィッチのお供にポテトチップスという新しい「食べ方」「買い方」を洒落の効いた方法で提案したという訳です。商品単体では購入のきっかけを提供することが難しくなった商品が、他のカテゴリーの商品との組み合わせで売っていく戦略をとったりしますが、それですね。結果、15%セールスがアップしたようです。
〈フィルムクラフト部門
PUMA“After Hours Athlete”

“After Hours Athlete”とは「深夜のアスリート」なる新しい概念。「深夜のアスリート」とは、パブでテーブルサッカーやビリヤード、ダーツ、カラオケ、ボウリングを楽しむ人たちであり、これらの競技カテゴリーを“Social”と呼び、“PUMA Social”キャンペーンを展開中。フラッグシップととしてNYCのショップの一角に“PUMA Social Club NYC”を創り、夜な夜な「深夜のアスリート」たちに開放している。スポーツブランドとしての残像を活かしつつ、アパレルとしてのPUMAを売っていくための作戦ですね(たぶん)。詳しくは以前のエントリーをご参照下さい。“PUMA Social Club NYC”の写真なんかがあります。