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Campaign, more than anything

世界エイズデーで考えるチャリティマインド




Bono率いる非営利団体REDが、12/1の世界エイズデーにタイミングを合わせ、グローバルブランドと手を組んだ大規模なキャンペーンを開始した。キャンペーンのテーマは“The Aids Free Generation is Due in 2015.”。つまり、2015年までに過去30年で最初のエイズに全く感染しない世代を生みだそう、というもの。ちなみに、昨年は全世界で50万人のエイズ感染ベイビーが誕生したとのこと。このキャンペーンに賛同し、コラボしている企業は、Dell, Emporio Armani, Solange Azagury, Apple, Amex, Converse, Nike, Starbucks など蒼々たる顔ぶれだ。
Converseは、Damien Hirstデザインの限定モデルを、Starbucksは限定クリスマスアイテムを販売し、収益金の一部を寄付するプログラムを展開している。また、Starbucks.com/shareでクリスマスソングのビデオ視聴をすると5セント寄付されるというプログラムもある。更に、Nikeは昨年から実施している“Lace Up Save Lives”を継続して展開している。
こういったチャリティの話題を目にするといつも思うのが「日本とのギャップ」。日本ではここまで企業もセレブも積極的ではないし、30年以上の長寿チャリティ番組で毎年10億円前後を集めている日本テレビの「愛は地球を救う」でさえも出演者にギャラが支払われているというのを耳にしたことがある。個人的な感覚でいうと、もし米国で似たような番組があったとして、セレブがギャラをもらっていたら凄い波紋を呼ぶと思う。でも、日本テレビが番組の合間にCMを流して利益を上げているのだから、ギャラを要求するのも筋が通っているとも言える。日本でも草の根的にNPOなんかがコツコツと頑張っていると思うんだけど、そこにセレブとか企業とか大きなチカラが加わりづらく、チャリティマインドが普及しづらい環境にあるのが「海外とのギャップ」を感じる一因でしょうか。勿論、StarbucksNikeだってチャリティ=ビジネスツールと見なしていると思うし、セレブだって売名目的があるとは思うけど、日本の方がより拝金主義的な感じがするし、日本は和を重んじ、米国は個人主義というステレオタイプは幻想だと思う。