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あるようでなかった(たぶん)、本格的なインターネットミュージアム



鳥の羽とも魚の鱗ともとれる奇妙な素材感とフォルムをした建物は著名なイタリアの建築家であるFillipo Innocentiが設計し、9/20にオープンした“Adobe Museum of Digital Media”(AMDM)。デジタルメディアアートの最先端の作品の数々を見せてくれる、今まであるようでなかった本格的なインターネット上のミュージアムである。
キュレーターに“Tom Eccles”(Center for Curatorial Studies at Bard Collegeのディレクター)を迎え、現在はアメリカのアーティストであるTony Ourslerによる“Valley”と名づけられた作品群が公開されている。今後、グラフィックデザイナー“John Maeda”、日本のアーティスト“森万里子”が参加予定とのこと。館内は「施設ツアー」「キュレーター紹介」「展示室」の3つのコンテンツで構成されており、「展示室」は勿論のこと、この複雑な建物の内部を「目玉のガイド」が案内してくれる「施設ツアー」も興味深かった。
リアルな建築家に依頼してつくられた建築物のスケールと構想に圧倒されたし、公開されているデジタル作品のクオリティも素晴らしいと思う。これまでは、未来永劫作品を保存する為のデジタルアーカイブ的発想が多かったように思うけど、このAdobeの試みをきっかけに、本格的なネットミュージアムが追求されていくことを期待したい。