Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

アメリカ人に勇気を与えるLevi's




Levi'sは昨年立ち上げた新タグライン“Go Forth”を継続するようだが、今年のキャンペーンは、昨年とは少し違った趣のようだ。“Go Forth”というメッセージには、この悲観的になりがちな時代にポジティブになることを促す意味が込められており、昨年は特に若者に向けて発信されていた(と思う)。
Levi'sが今年からフォーカスするのは“A New Generation of Real Worker”(新世代労働者)で、カナダから南米まで南北アメリカ大陸の“Real Worker”を支援していくという。そして、その第一弾がペンシルバニア州の小さな町“Braddock”にスポットを当てた“Ready to Work”キャンペーンだ。“Braddock”はカーネギーが1873年に初めて鉄鋼業を創業した地として栄華を極めたが、ここ数十年の産業構造の転換の煽りをくらい、人口が20,000人から3,000人へと激減し、ほぼゴーストタウンと化してしまった。転機となったのは2001年、スキンヘッドで腕にZip Code 15104のTatooを入れた強面のJohn Fetterman の市長就任。以来、アーティストやクラフトマン、ミュージシャン、ビジネスオーナーを支援する等、町の立て直しを積極的に推進しており、Levi'sは、この取り組みに協力すべくコミュニティセンター及び家族向け都市型農場のプロジェクトに今後2年間に渡って100万ドルを寄付するという。その上で、Levi'sは“Braddock”の住民が出演し、その復興・変化の息吹を伝えていくキャンペーンを実施する。
Levi'sにフロンティアスピリット継承者というバックボーンがあるので、キャンペーンが地に足付いた感じになっているのではと思う。そういうバックボーン無しに「夕張」支援キャンペーンをしても、きっとイマイチになりそう。
※昨年のキャンペーンビジュアル