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Campaign, more than anything

リアリティショーをキャンペーンに



テレビ番組で「リアリティショー」というカテゴリーがある。例えば、無人島に互いに知らない素人数人を共同生活させ、そこでの人間関係の成り行きを観察する、といった台本無しのリアリティをテーマとした番組だ。日本で言うと「ラブワゴン」あたりが有名。米国では低予算でつくることができる番組として近年重宝されてきた経緯がある。
そして、そのようなテレビの人気手法をワールドカップキャンペーンに応用できないかとお考えになられたのはBudweiser。出場32カ国から各1名の熱狂的サポーターが南アフリカの“Bud House”に集結し、TVを通じて自国チームを応援するというもので、従来のパターンでいけば、彼ら自身が「出て行って欲しい嫌いな人間」を選び、最後に残った人に賞金や賞品が与えられるという仕組みだが、今回のケースでは、ネットユーザーが「出て行くべき人」「報償を与えるべき人」を選択する仕組み。
キャンペーンサイトは、YoutubeFacebook上につくり、自前のマイクロサイトはつくらないという、最近見かけるパターン。32名の熱狂的サポーターはそれぞれFacebookアカウントを持ち、ネットユーザーとコミュニケートしながら、自分への報償を稼いでいく(たぶん、非難や指摘の類もあるのだろう)。また、YoutubeFacebookには彼ら全員のプロモーションビデオもアップされているので、人となりを判断する格好の材料にもなる。
基本的に盛り上がるか否かは、32名がつながっているFacebookフレンズの数によるのではないかと思う。彼らは、キャンペーン用に新しいアカウントを立ち上げているので、実際のフレンズ数はよくわからないが、その数が多ければバズにつながる母数が多いということなので、Budweiserにとっては成功に近づくはず。勿論、そういう視点で人選していると思いますが。