Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

不況はキャンペーンにとって良いことだ。



日本では年が明け、2010年になった。きっとあちこちでカウントダウンが行われていたであろうが、世界最大のカウントダウンと言えば今から10時間後ぐらいに始まるタイムズスクエア。100万人が集まり、10億人がテレビ視聴すると言われている。そして、このイベントには東芝が協賛しており、東芝ビルボードを使ってカウントダウンが行われるようだ。東芝は2007年以来タイムズスクエアのビルボードを提供しているが、最近になってこの広告枠を最大限活用しようと積極的な試みを実施している。
その1つが“I'm on TV”。ビデオメッセージを投稿すると、東芝ビルボードでオンエアされるという素敵な企画(きっとプロポーズなどする人がいるんでしょう)だが、そのダイジェスト版がタイムズスクエアのカウントダウン・イベント時にオンエアされるらしい。12/7にこの企画がリリースされたが、投稿数量等は不明。ちなみに、toshibavision.comの定点カメラからもカウントダウンの模様が拝めるようだ。
世界のエレクトロニクス市場は、日韓+Philipsが凌ぎを削っているが、中でも東芝は地味なイメージが強かったように思う。しかし2009年、そんなイメージを振り払うかのごとく2つの思い切ったキャンペーンに出会った。1つは東芝UKの“スペースチェア・プロジェクト”。もう1つは東芝USAの“Boring vs Normal”。後者は、オレゴン州の“Boring(つまらない)”という町とイリノイ州の“Normal(普通)”という町が対決。双方の町がそれぞれの魅力をプレゼンする映像を6週間に渡り毎週アップ(東芝のノートパソコンを活用し、取材編集)し、一般投票でどちらの町が魅力的か決定するという企画。
正直、この「はじけっぷり」「ふっきれ方」には驚いた。「不況」というのは辛いものであるが、キャンペーンの進化にとっては良いことのようだ。2010年、まじめ企業のはじけ方に注目したい。