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Campaign, more than anything

昔を懐かしむアラフォー狙いの企画


アラフォー世代ともなるとついつい過ぎ去りし日を懐かしむことが多くなってしまう。先日の飲み会でも、小林克也の“ベストヒットUSA”や雑誌“FM STATION”の話題になると思わず興奮してしまった。
ということはこのキャンペーン、“アラフォー向き”の企画である。タイトルは“Bring it back”(あの懐かしいモノや場面をもう一度)。
コンセプトがわかれば仕組みは簡単。ブログのようなフォーマットに、懐かしの映像や写真をどしどしアップしていくだけ。審査員が選ぶ週間No.1には賞金500ドルが進呈される。お馴染みのFacebookTwitterもアカウントも開設されており、アラフォー世代の昔を懐かしむつぶやきが満載。
こんなキャンペーンのクライアントは豪州の“Ashley & Martin”。この会社、薄毛で悩む人達に医療サービスを提供する会社で既に40万人以上の人達を薄毛の苦しみから救出しているとか。なるほど、薄毛が気になり始めるのは昔を懐かしむアラフォー世代ってわけだ。
キャンペーンサイトのフォントやデザインも心なしかふる〜い感じ。このあたりの徹底された感じがいいんですね。



“Ashley & Martin”の徹底された企画を見てあるキャンペーンを思い出した。
今年の夏、TwitterFacebookなど ソーシャルネットワーキング中毒者救済を試みる団体“Social Media Addicts Association(SMAA)”のHPが立上がった。しかし実はこれはソニーVAIOの隠れプロデュースである。
このサイト、実に素人っぽいつくりになっており、絶妙にリアルな演出。サイト中央には“Just say no to social media(ソーシャルメディアにNo)”の文字が。“UNFOLLOWED(フォローしません)”と胸にプリントされたTシャツまで販売されている。更には、ソーシャルネットワーキング中毒者を救うTwitterがSMAA総裁のJerryの名で立ち上げられており、何故? ソーシャルネットワーキングじゃないか! と言いたくなるが、これはご愛敬。
同時にリリースされたヴァイラルビデオでは、白々しい中毒者向けカウンセリングの模様を描いており、「Facebookに700人の友達が居たが、その内の1人の特別な女性に何度か連絡したが返ってこなかった。そして今でも連絡がない…。」など涙ながらの告白が次々と繰り返され、最後はみんなで傷を癒しあいながら、「もう辞めようね」と誓い合うのだが、一人の青年が辞められず、VAIOを手にしているというオチになっている。つまり、ソーシャルネットワーキングを辞められない中毒者は、ソーシャルネットワーキングに最適なVAIOを…というメッセージだ。
SMAAのサイト上にはVAIOのディスプレイ広告もあり、「ソーシャルネットワーキング中毒者に最適」との言葉が添えられている。当時は「徹底してるね〜」と感心したモノだ。