Campaign_Otaku

Campaign, more than anything

iPhone→Apple→スティーブ・ジョブズ!


連日世界中でかなりの数のiPhoneアプリがリリースされており(たぶん)、DLしてもらうこと自体が非常に困難な激戦市場になっている。ならば大々的に宣伝を!といっても、そんなことができるのは一握りの企業のみ。そして、クライアントのSTV(スウェーデンの放送局)だってその一握りには含まれない。だからこそ知恵を絞らなければならない。
セレブを使うのはコストがかかりすぎるし...。「!」そこで、閃いた。“iPhoneAppleスティーブ・ジョブズ”。ジョブズなら勝手に名前を使っても怒らないだろう。だってAppleの人なんだから。
このキャンペーン、こんな調子で発想したのだろう(たぶん)。メッセージは、「ジョブズ、早く承認してくれ! みんなSTV PLAYのリリースを心待ちにしているんだ!」。
何とも思い切ったやり口である。
キャンペーンサイトでは“Dear Steve Jobs”と題した手紙と共にジョブズだけが押すことが出来る“JA”(スウェーデン語で承認の意味)のボタンが。試しに押してみたが、ジョブズではないと断定された。また、Appleの本社に程近い場所でデモを実施したらしく、その写真がアップされている(スウェーデンの民族衣装を身につけ、デモにも特色を出している)。更に、ジョブズを説得する為の署名活動(現在317,799人が署名。但し、何度投票ボタンを押してくれてもいいとのこと)までやっている。加えて、Twitterで#dearjobsを使ったメッセージを募集、Facebookやブログでもメッセージ募集、Webカムを使ってあなたの“JA”を録画し、自動的にYoutubeにアップされるという凝った仕掛けまで。そして、それら全てのソーシャルメディアキャンペーン・サイトにマイニングされているではないか。
キャンペーンの仕掛けは確かにオモシロイ。しかし、日本的感覚では、コンセプトは明らかに“悪のり”しすぎでついていけない。陽気な?スウェーデン人にとってはどうなのだろうか?